2014 Fiscal Year Annual Research Report
電力変換回路におけるリアクトル損失および電磁ノイズの低減に関する研究
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14J00585
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井渕 貴章 大阪大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | 電力変換 / リアクトル / 電磁ノイズ / パワー半導体デバイス |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度に実施した研究成果について、項目別に示す。 1).電力変換回路のさらなる小型・低損失化に向け、回路に用いるリアクトルの損失特性を考慮した最適設計が望まれている。本研究では鉄損や磁気飽和の影響が無視できる空芯リアクトルに着目し、物理構造に基づく銅損のモデル化を検討した。高周波数領域で顕著となる表皮効果や近接効果の影響を考慮に入れた交流抵抗のモデル式について、導出過程の検証およびインピーダンスの周波数特性測定結果との比較を通してその妥当性を評価した。また、同手法に基づく銅損モデルによって、所与のインダクタンスや巻き線径、使用周波数においてリアクトルの銅損を最小化するリアクトル半径および巻き線ピッチ設計が可能であることを示した。 2).高速・高周波数のスイッチング動作を行う電力変換回路における電磁ノイズ発生メカニズムの解明に向け、昇圧チョッパ回路を対象とし、SiおよびSiCダイオードのスイッチング特性やその温度依存性の差異に着目して、ダイオード特性が伝導ノイズに与える影響について検討した。また、信号の特徴抽出・システム同定に応用されているProny法を用いたダイオードのターンオフ電流の動特性評価により応答のモデル化を行った。伝導ノイズの時間・周波数領域解析により、ダイオード電流のターンオフ特性の差異がコンバータの伝導ノイズレベルやスペクトル分布に影響を与えていることを確認した。 旅費の活用により、得られた研究成果の内容を国内研究会・国際学会等で発表し、有識者との有益な議論を行うことが出来た。また英文校閲の利用により、雑誌論文1件の掲載を果たした。以上のように、本研究は高速・高周波数スイッチング動作による高レベルでの省エネルギー・電磁環境の改善を図る電力変換回路設計に適用可能なリアクトル損失や電磁ノイズのモデル化に関して、重要な知見が得られた。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(5 results)