2014 Fiscal Year Annual Research Report
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14J01186
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
川島 祥 北海道大学, 総合化学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | ナノ材料 / 希土類 / ファラデー効果 / 光磁気特性 / ナノ表面・界面 |
Outline of Annual Research Achievements |
希土類ナノ結晶の表面機能化と光磁気特性評価の研究として、まず新規ナノ結晶の開発を行った。ここでは新規希土類ナノ結晶として、大きな磁気特性と可視光領域における高い光透過性を有するテルビウム (Tb) 化合物に着目し、その合成検討を行った。 配位子の異なる4種類のTb錯体を合成し、オレイルアミン中で加熱分解することでTb化合物 (TbX) ナノ粒子合成を試みた。合成したTbXナノ粒子のXRD測定の結果より、アセチルアセトン配位子を用いたTb錯体 (Tb(III)(acac)3(methanol)2およびTb(III)(acac)3(TPPO)2) から合成したナノ粒子は酸化物を形成していることがわかった。一方で、分子構造内にフッ素を有するヘキサフルオロアセチルアセトン配位子を用いたTb錯体 (Tb(III)(hfa)3(methanol)2またはTb(III)(hfa)3(TPPO)2) から合成したTbXナノ粒子はそれぞれ酸フッ化物 (TbOF) およびフッ化物 (TbF3) ナノ粒子であることがわかった。ナノ粒子中にフッ素元素が存在することはEDSおよびXPSにおいても確認された。 合成したTbF3ナノ粒子のTEM観察により単分散な球状のナノ粒子の形成を確認した。このナノ粒子をポリメタクリル酸メチル中に分散させ薄膜を作製し、吸収スペクトル測定とファラデー効果測定を行った結果、可視領域において高い光透過性と大きなファラデー回転を示すことが明らかとなった。このナノ粒子の磁化率の温度依存性を測定した結果、有効磁気モーメントの値からナノ粒子中にTb(IV) を含有していることがわかった。このことからTb(IV) イオンがファラデー効果の増大を誘起している可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度行った研究の結果、配位子を変えることによって希土類ナノ粒子の組成を変化させることに成功した。さらに、光透過性とファラデー回転の両方に優れた希土類ナノ粒子の開発に成功した。本研究成果は論文掲載され (1件)、学会発表も行った (国内3件、国際3件)。以上より、本研究はおおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度に成功したTb化合物ナノ粒子を用いてその表面機能化を行う。光捕集機能を有する修飾剤を用いて表面を機能化し、光磁気特性(ファラデー効果)の変化を検討する。具体的には、光捕集部位として金ナノ粒子による修飾、および分子修飾剤(2,4-dihydroxybenzenecarbodithionic acidやbiphenyl- 2,2’-dithiolate)を合成しナノ粒子表面に直接配位させる。結合の様子はTEMやIRを用いて評価し、ファラデー効果測定により表面機能化の影響について評価する。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] Remarkable Fadaray Effects of EuS-Au Nanosystems2014
Author(s)
Akira Kawashima, Takayuki Nakanishi, Tamaki Shibayama, Seiichi Watanabe, Koji Fujita, Katsuhisa Tanaka, Hitoshi Koizumi, Koji Fushimi, Yasuchika Hasegawa
Organizer
Frontier Chemistry Center The 2nd International Symposium
Place of Presentation
北海道大学、北海道札幌市
Year and Date
2014-06-13
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