2016 Fiscal Year Annual Research Report
メタゲノム解析による黒潮域小型カイアシ類の生態学的挙動と被食者としての役割の解明
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14J01192
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Research Institution | Fisheries Research and Education Agency |
Principal Investigator |
平井 惇也 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 中央水産研究所 海洋・生態系研究センター, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 黒潮 / カイアシ類 / イワシ類 / Oライン / メタバーコーディング |
Outline of Annual Research Achievements |
3年目の最終年度は、1-2年目に得られた成果の取りまとめや成果の公表を中心に行った。イワシ類仔魚の消化管内容物の18Sメタ解析により、大型カイアシ類のノープリウス幼生が特に重要な初期餌料であることが明らかとなったが、その成果はMarine Ecology Progress Seriesに投稿され受理された。 さらに、小型カイアシ類の生態学的挙動を調べるため、中央水産研究所が黒潮域で設ける定期調査ラインで得られた2013-2015年の試料を用い、サイズ別のカイアシ類群集のメタ28S 解析を行った。亜熱帯循環域との群集構造との比較から、黒潮域のカイアシ類群集は各季節を通じて特有の群集構造が維持されることが明らかになった。また、小型のカイアシ類の多様性も黒潮の内側、外側ともに季節ごとに変動することも明らかとなり、夏季~秋季にかけて、亜熱帯循環域の中心部よりも高い多様性が検出された。また、小型カイアシ類群集の中でも大型種の幼生由来と考えられる遺伝子配列の優占率は周年高く、幼生を含めた群集構造解析の重要性が示された。さらに、群集内の優占種は水温変化に応じて大きく変化し、黒潮域は温暖化による水温上昇が観察されていることからも、今後も継続的な調査により経年変動や季節変化を明らかにする必要性があると考えられた。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)