2014 Fiscal Year Annual Research Report
ねじれ(コ)ホモロジーを用いた多変数超幾何関数の研究
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14J01252
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
後藤 良彰 神戸大学, 大学院理学研究科, 助教
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2015-03-31
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Keywords | 超幾何関数 / ねじれホモロジー群 / ねじれコホモロジー群 / 交点形式 / モノドロミー表現 |
Outline of Annual Research Achievements |
多変数超幾何関数をねじれホモロジー群、ねじれコホモロジー群という幾何学的な道具を用いて研究した。特に、交点形式と呼ばれるペアリングを使うことで、様々な結果を得ることに成功した。 1. Lauricella's F_C と呼ばれる多変数超幾何関数のモノドロミー表現を、変数の個数が一般の場合に、ねじれホモロジー群の交点形式を用いて決定した。この問題はおよそ30年前に2変数の場合が解決されて以来、未解決であった。 2. Lauricella's F_A と呼ばれる多変数超幾何関数が満たす微分方程式系の級数解に対応するねじれサイクルを構成した。このねじれサイクルは交点数の計算も容易にできるため、ねじれ周期関係式と呼ばれる超幾何関数の間の2次の関係式を明示的に記述することができた。 3. 一般化超幾何関数のねじれコホモロジー群に対して、2種類の基底を与え、さらにそれらの交点数を組合せ論的に記述した。また、ねじれホモロジー群の交点数も計算することにより、ねじれ周期関係式も記述した。 4. Lauricella's F_D と呼ばれる多変数超幾何関数が満たす微分方程式系に対応するA-超幾何系の級数解に対応するねじれサイクルを構成した。この結果を用いることで、これらの級数解に対する隣接関係式を導出した。 5. Gaussの超幾何関数の3項間関係式の係数に超幾何関数の積の和が現れることが知られていたが、それはねじれ周期関係式を用いるとねじれコホモロジー群の交点数と対応していることが分かる。ねじれコホモロジー群における関係式を考察することにより、3項間関係式に交点数が現れる理由をある程度解明することができた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)