2014 Fiscal Year Annual Research Report
顕微赤外分光加熱その場測定法による石油・天然ガス生成反応の速度論的解析
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14J01716
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
塔ノ上 亮太 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | 石炭 / 顕微赤外分光 / 減衰全反射赤外分光法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は, 1.石油・天然ガス生成反応におけるミクロな過程の解明,2. 石油・天然ガス生成反応速度の定量的な解析,の2点にあり,1年目である本年度は特に目的1に注力し,実験とデータ解析を行った.石油・天然ガスは石炭やケロジェンと呼ばれる有機物の熱分解によって生成する.生成した流体の石油・天然ガスは,さらなる2次的な反応を受けながら移動し,油ガス田として集積すると考えられているが,この移動メカニズムについてはまだ十分理解されていない.石炭やケロジェンにはミクロな不均質があり,それが移動特性に与える影響を検討することが重要である. そこで本研究では,減衰全反射顕微赤外分光(μ-ATR-IR)法によって石炭研磨表面の高空間分解能化学イメージングを試みた.μ-ATR-IR法は石炭に用いられた例がなく,定量的な評価のためには,1. 石炭表面とATR結晶の密着度の違いによる誤差,2. 赤外吸収スペクトルを分子構造に変換するためのモル吸光係数や理論がないこと,3. 空間分解能の評価,これら3つの課題を解決する必要があった.本研究ではこれら3つの課題を概ね解決し,石炭中の官能基の面分布を定量的に解析する手法を確立することができた.さらに,実験に用いたインドネシア産セナキン石炭については,2種類の脂肪族炭化水素が異なる分布で存在していることが明らかになった.一方は短鎖・分枝のアルキル鎖で,樹脂由来のリプチナイトと呼ばれる部位に局在していた.もう一方は長鎖のアルキル鎖で,かつてまたは現在の反応・物質移動現象を反映している可能性がある.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(2 results)