2015 Fiscal Year Annual Research Report
日本語と中国語におけるV1+V2型複合動詞の形成メカニズム
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14J01964
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
陳 奕廷 神戸大学, 人文学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | 複合動詞 / 日本語 / 中国語 / コンストラクション / フレーム意味論 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本語の複合動詞に見られる抽象的な移動について、フレーム意味論(Fillmore 1982など)という理論的枠組を用いて、イギリスのニューカッスルで行われたThe 13th International Cognitive Linguistics Conferenceで発表を行った。関西言語学会第40回大会では、『中国語・韓国語の複合動詞:日本語との共通点、相違点をめぐって』というタイトルのワークショップを開催した。そのワークショップにおいて、日本語と中国語の複合動詞の違いについて、非意図的な使役事象と主語一致の原則の有無を中心に論じた。本研究の考察を通じて,両言語の動詞の自他対応などの構造的な特徴に基づいて形成される複合動詞の異なる鋳型によって,語彙化できる複合事象も異なってくることが明らかになった。 投稿論文としては、辞書(レキシコン)および語彙的知識に関する様々な理論的・記述的研究を掲載する総合的ジャーナルである『レキシコンフォーラム』に論文を投稿し、採用された。本論文は日本語の語彙的複合動詞における様々な非合成的・非分析的な性質を取り上げて考察し、これらの性質は従来の合成的なアプローチではうまく説明できないことを示した。そして、「コンストラクション形態論」という理論モデルを取り入れることで、語彙的複合動詞における「合成的」と「全体的」という二つの側面を同時に捉えることができると主張した。加えて、「用法基盤モデル」の観点から日本語の複合動詞における非合成な性質について、使用頻度との相関から検討した。本論文は非合成的な複合動詞の特殊な意味性質は高いトークン頻度によって支えられていることを明らかにし、使用頻度が低いものだと言語社会の共通認識として何らかの特異な性質を保持することはできないことを示した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)