2016 Fiscal Year Annual Research Report
戦間期ヨーロッパにおける内戦と義勇軍運動の経験史的研究:独露間の往還関係を中心に
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14J02680
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
今井 宏昌 九州大学, 比較社会文化研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | ドイツ現代史 / 暴力 / 義勇軍 / ヴァイマル共和国 / 戦間期 / 反ボリシェヴィズム / エゴ・ドキュメント / 経験史 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である平成28年度は、成果の発表につとめると同時に、前年度に引き続き、ヨーロッパや日本国内の古書店、大学図書館のデータベースを利用し、研究テーマに関連する文献の調査・収集をおこなったほか、平成28年8月8日から9月1日にかけて、ドイツで文書館史料の調査・収集をおこなった。 具体的な成果としては、まず博士論文を単著『暴力の経験史:第一次世界大戦後ドイツの義勇軍経 1918~1923』(法律文化社、2016年)として出版したことが挙げられる。この出版により、ドイツ義勇軍の経験が戦間期のドイツ・ヨーロッパ史に与えたインパクトとともに、本研究が重視する「経験史[Erfahrungsgeschichte]」の分析視角をより広くの人びとに知らせることができた。また「経験史」に関してはさらに、T・キューネ/B・ツィーマン編『軍事史とは何か』(原書房、2017年)を共訳書として発表した。 特筆すべき研究の進展としては、義勇軍経験をめぐる史料の「発掘」と収集が挙げられる。ザクセン州立ライプツィヒ文書館では、義勇軍出身のナチ党員であるH・O・ハウエンシュタインが1926 年11 月にヒトラー率いる党中央から離反する形で結成したドイツ独立国民社会党の機関誌『ドイチェ・フライハイト』の1927 年5 月22 日号を「発掘」し、組織の中で明確に義勇軍経験が意識されていた点が明らかとなった。さらにマールブルクのヘルダー研究所では、義勇軍雑誌『ライター・ゲン・オステン』の大部分を収集することに成功し、これによりバルト地域を中心とする義勇軍運動の記憶がナチズムに接収されていく過程を跡づけるための前提条件が整った。 ただ、これらの史料「発掘」と収集により、論文執筆スケジュールに大幅な変更が生じ、結果として平成28 年度中に雑誌論文としての成果の発表には至らなかった。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)