2014 Fiscal Year Annual Research Report
タイ中部デルタ地域の水上マーケットにおける商実践と共同性
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14J02766
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐治 史 京都大学, 東南アジア研究所, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | 水上マーケット / チャオプラヤー・デルタ / 水路空間 / 共同性 / 商実践 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度前期は、前年度までに調査・収集した中部タイ水上マーケットでの調査データの整理・分析につとめた。また、10月には、調査地の水上マーケットと周辺地域での短期再訪問調査を実施した。幹線運河沿いの市場町やそこで開かれる水上マーケットの形成史を明らかにするための資料収集が目的であった。地方において、半世紀以上前の人々の史資料をみつけることは容易ではないが、さまざまな出会いに恵まれ、複数の個人から60年ほど前の水上マーケットの様子、仏教寺院での年中行事、中国廟での活動、葬送儀礼など同地域の生活や習俗を知るための古写真、資料を多数収集し、被写体の詳細についても撮影者に直接聞き取り調査を実施することが可能となった。現在、出版に向けて準備中である。 平成26年度後期には、博士論文の中心となる章の執筆を進めつつ、2月には在来知国際ワークショップ(代表:重田眞義、京都大学)で、「在来知がグローバルな文脈であらわれるとき(Reflecting local knowledge to global context)」という共通テーマのもと、"A Study of the formation process of 'Zairaichi' focusing on the public use and management of canals and waterways"というタイトルで英語発表をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在まで調査データの整理、分析を進めたが投稿論文を執筆することがまだできていない。今年度は、投稿論文執筆に力を入れたい。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、チャオプラヤー・デルタの水利開発の歴史過程に関する1次史資料の収集と分析をおこない、水上マーケットの商実践や運河沿い集落形成の歴史的側面についても研究を進める。
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Research Products
(2 results)