2014 Fiscal Year Annual Research Report
血管機能改善ペプチドの加齢応答性に関する研究-吸収と機能発現の網羅的解析-
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14J03039
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
福田 俊彦 九州大学, 生物資源環境科学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | 抗炎症作用 / 血管弛緩 / 食品成分 / 老化 / 生活習慣病予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで「加齢と食機能応答性」解明のためのプレリミナリー試験において、血管におけるCaチャンネルの発現量が加齢によって減少するとの新知見を得ている。このことは、血管収縮に関わるレセプター・食品成分の応答性との関連を追究する上で、極めて有為な知見である。また加齢に伴う血管機能低下作用については、炎症発現との関わりが極めて強いと考えられる。そこで、老化に伴う炎症誘導に対する血管弛緩性成分の作用の実証とメカニズムについて、血管弛緩性食品成分(Adenine)の抗炎症作用に関する実証を行った。 1.腸炎モデル動物におけるAdenineの抗炎症作用の実証 マウスに対し、Adenine投与した。その後Adenineを含むデキストラン硫酸ナトリウム(DSS)を9日間投与した。結果、Adenine投与群において、DSS誘導による大腸萎縮の抑制がみられた。また大腸内炎症性サイトカインタンパク質量の抑制がみられた。 2.腸管モデル細胞におけるAdenineの抗炎症作用の検証 腸管上皮細胞に対し、Adenineをプレインキュベーション後、TNF-alphaにより炎症誘導を行った。その結果、炎症誘導によるサイトカイン産生を、Adenineは有意に抑制することが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
加齢に伴う血管機能低下作用については、炎症発現との関わりが極めて強く、腸管での抗炎症作用をAdenineが有するとの知見は新規的である。本知見はin vivoおよびin vitro試験において実証したものである。本知見を基に、加齢・炎症に対する血管弛緩性食品成分(ペプチドを中心として)作用について今後さらなる追究を行いたい。
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Strategy for Future Research Activity |
1)加齢ラット(高齢モデル・自然高血圧発症モデル)を用いて、加齢状態においても作用可能な血管弛緩性食品成分(ペプチド)のスクリーニングを実施する。 2)加齢状態においても作用可能な血管弛緩性食品成分(ペプチド)の構造重要性を明らかとする。 2)加齢誘導(炎症・血管収縮刺激)を行った筋肉組織細胞、小腸上皮細胞を用いて、加齢状態においても作用可能な食品成分(ペプチド)のメカニズム解明を試みる。
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