2014 Fiscal Year Annual Research Report
介護実践現場における専門職連携教育(IPE)プログラムの開発と効果検証
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14J03073
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
藤田 益伸 岡山大学, 社会文化科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | 専門職連携教育 / 多職種協働 / 地域包括ケアシステム / 介護保険 / 連携行動尺度 |
Outline of Annual Research Achievements |
IPE(専門職連携教育)のプログラム作成に先立ち、IPEに係る先行研究をレビューして内容をまとめた。研究成果を「地域福祉サイエンス」誌へ投稿し、受理された。次に介護実践場面において介護・医療の専門職が円滑に連携するために必要な連携行動を抽出するために、医療・介護専門職15名へのインタビュー調査を実施した。調査結果を分析し、研究成果を「日本保健医療福祉連携教育学会」にて発表した。その後、内容を修正、追記して「岡山大学社会文化科学研究科紀要」へ投稿し、受理された。 インタビュー結果を基にして連携行動を評価するための尺度作成を目的に質問紙調査を実施した。第一にA市の訪問系介護サービスに従事する医療・介護専門職350人へ質問紙を配布し、回答を求めた。第二に医療系専門職200名を対象にインターネット調査を実施した。質問項目を分析、妥当性・信頼性検証を行った後に連携行動尺度を作成した。 IPEプログラムの介入研究を実施するために、A県社会福祉士会Bブロックに研究の趣旨を説明して研修会の開催を依頼した。そして2014年8月から月1回程度と研修プログラムについて打ち合わせを継続した。その後、11月と1月にそれぞれ半日間、専門職約20名を対象にIPE研修会を開催した。研修前後に質問紙による効果測定を行い、1ヶ月後に追跡調査を実施した。 また地域の中でIPEが推進されるようIPEプログラムの成果を医療・介護の関係団体に報告し、研究成果を社会に還元すること、およびIPEプログラムの効果を増すよう、改良を加えて再度研修会を開催する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
先行研究のレビューおよび介護・医療の専門職を対象にしたインタビュー調査を論文にまとめられた。当初計画よりもやや内容に変更があるものの、研究課題の実施に向けて各種団体への協力要請から介入研究の実現に至るまで継続的に取り組んできた。また、当初は予定していなかった効果測定のため測定尺度の作成についても、医療・介護現場の専門職への調査を行って尺度の妥当性・信頼性の確立に努めている。
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Strategy for Future Research Activity |
介入研究の効果検証と介入プログラムの精緻化を図ることが必要である。特に準実験デザインの介入の前後比較にとどまらず、統制群を設定した実験デザインによるプログラムの効果検証を図る。また各種団体への研究成果のフィードバックを行い、研究の実践的価値を高めていくことを目指す。
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