2014 Fiscal Year Annual Research Report
発達障がい児の学習スキルズ・社会スキルズ獲得のための融合的教育支援研究
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14J03116
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
大森 幹真 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 知的障害研究部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 社会スキルズ / 聞く・話す・理解する・表現する / 学習スキルズ / 読む・書く・理解する / 教育支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究の目的は,発達障がい児と定型発達児に対して,発達段階に応じた,社会スキルズの活用段階を「会話と情報交換」「対人コミュニケーション」「サバイバルスキル」の3段階に分けて縦断的な介入研究を行うことであった。その訓練効果を段階の変化に従って「聞く」「話す」「理解する」「表現する」行動の質的な変化・標準化検査の結果・神経メカニズムの変化を縦断的かつ包括的に明らかにし、日常場面での社会性行動の変化や学習の学習段階の変化も縦断的に評価を行うことであった。平成26年度の研究実施状況は,以下の4点であった。1.社会スキルズ獲得支援プログラムの完成と開発評価:「聞く」「話す」「理解する」「表現する」行動の組み合わせで,支援プログラムと指導カリキュラムを完成させる。支援段階として3つの社会スキルズ活用段階に分類し,「会話と情報交換」「対人コミュニケーション」「サバイバルスキル」の各段階に応じた支援を開始した。2.学習支援プログラムの再構成:これまでに開発したコンピュータ教材を用いて、発達障がい児が英単語書字を獲得する際に、刺激の提示順序の影響を受けることを明らかにし、その結果がThe Psychological Recordに採択された。3.支援指導の開始: 「会話と情報交換」に関わる研究成果をResearch in Autism Spectrum Disordersに投稿し、現在査読中である。4.研究成果報告: 2014年度には、英語論文が2本採択され、1本を投稿中である。また、5月に参加した国際行動分析学会(ABAI)において、ポスター賞(2014 Society for the Advancement of Behavior Analysis Student Presenter Grant)を受賞した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(理由)英語論文を2本執筆し,採択されたため。 第一著者として,発達障がい児が英単語書字を獲得する際に、英語から日本語の順で提示するよりも、日本語から英語の順で提示した方が効果的であったという結果が国際誌であるThe Psychological Recordに採択され,掲載された。また,第四著者として,ウィリアムズ症候群のある児童における学習障害と遺伝子欠損の度合の相関関係を分析した研究が、国際的な医学雑誌であるCongenital anomaliesに採択され、掲載された。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の推進方策としては,前年から引き続き,同様の支援指導・評価を継続して行う。年次の推移により,標準化検査を参加児の学年相当のもの年次の最初と最後に実施する。研究を遂行する上での問題点は,視線追跡装置(Eye-Link)の測定の際に、頭が過度に動いてしまうことや、胎動が大きい参加児に対しては適切に視線追跡反応を測定できない場合がある可能性がある。そのため,長時間の測定を避けることと,もし体動が過度に大きい場合には、動きに対する耐性がより高いTobiiを用いて計測を行う
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Remarks |
国際行動分析学会でのポスター賞の受賞 2014 Society for the Advancement of Behavior Analysis Student Presenter Grant. The 40th Annual Convention of Association for Behavior Analysis International, Chicago, IL)
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Clinical utility of an array comparative genomic hybridization analysis2014
Author(s)
Yagihashi, T., Torii, C., Takahashi, R., Omori, M., Kosaki, R.,...Kosaki, K.
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Journal Title
Congenital anomalie
Volume: 54
Pages: 225-227
DOI
Peer Reviewed
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