2016 Fiscal Year Annual Research Report
アリ擬態クモにおけるミミック-モデル関係の進化パターンの解明
Project/Area Number |
14J04245
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
山﨑 健史 首都大学東京, 理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 系統分類 / アリ擬態 / ハエトリグモ科 / クモ目 / ベイツ型擬態 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、特定のアリとの擬態関係をもつアリ擬態クモ類が、その擬態関係(ミミックーモデル関係)をどのようなパターンで進化させてきたのかを明らかにすることを目的としている。これまで、アリ擬態クモ類の系統関係が調べられてこなかったため、擬態の進化は明らかになっていなかった。 本研究の目的は、(1)アリ擬態クモ類とアリ類のミミック-モデル関係を地理的分布データと標本画像データをもとに推定する。(2)アリ擬態クモ類(とくにハエトリグモ科アリグモ属)の系統関係を網羅的に調べ推定する。(3)両データを合わせ、アリ擬態クモ類の系統内でミミック-モデル関係がどのようなパターンで進化してきたのかを明らかにすることである。 アリ擬態クモ類とアリ類の形態比較から、以下のミミックーモデル関係が推定された。(1)オオアリ擬態:M. acromegalis, M. alticephalon, (2)トゲアリ擬態:M. biseratensis, M. malayana, M. maxillosa, M. sabahna, (3)ナガフシアリ擬態:M. cornuta, M. sp. A (形態分析は進行中だが、M. cornuta同様に腹柄が長いためナガフシアリ擬態とみなした), (4)ツムギアリ擬態:M. assimilis, M. plataleoides, M. clavigera(これら3種の形態比較は完了していないが、野外で明らかにツムギアリと同所的に生息しており、また見た目も非常にツムギアリと類似しているために、ツムギアリ擬態とみなした)。また、アリグモ属のミトコンドリアDNAのCO1領域と核DNAの28S rRNAの系統解析結果は、アリグモ属内の複数の系統で、上述した4つのアリ擬態タイプが独立に進化してきたことを強く支持していた。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)