2015 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ流体デバイスを用いた細胞間コミュニケーションの解明
Project/Area Number |
14J04627
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上野 遼平 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
|
Keywords | Microheater / Thermometry / Finite element modeling / Cell-cell interaction / Heat shock protein / Microfluidic |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は開発した局所温度制御デバイスにPID制御器を実装した。さらにデバイス内の温度分布をサーモクロミックインクによって測定した。これによりデバイス内の温度分布がより正確に測定できるようになった。最後にNIH-3T3細胞の熱ショック反応の観察と定量化を行った。 外乱の影響は細胞に対する熱刺激の結果に、大きく影響すると考えられるので、マイクロヒーターの加熱温度の正確な制御が必要不可欠である。そこでマイクロヒーターの抵抗値変化から加熱温度を検出し、フィードバックをかけることでPID制御器を実装した。 サーモクロミックインクを温度プローブとして利用するメリットは光学顕微鏡が温度変化を測定できることである。サーモクロミックインクは蛍光色素のように消光することがなく、温度変化に対して可逆的に安定して色変化を起こすので安定した温度測定が可能となる。本測定結果を国際学会のMicroTAS2015で発表した。 最後にNIH-3T3細胞の熱ショック反応の観察と定量化を行った。マイクロヒーターに15 mAの電流を流したとき加熱温度が42℃を超えない場合にはヒーターを中心としてその周囲300マイクロメートルの範囲において熱ショック反応が観察された。しかし電流値が17.5 mAで加熱温度が42℃を超えた場合にはヒーターの周囲250マイクロメートルの範囲において熱ショック反応が観察されず、その外側に観察された。 熱ショック反応の分布とチャンバー内の温度分布を比較するために緑色蛍光タンパク質の蛍光強度を定量化した。さらにチャンバー内の温度分布を求めるために有限要素法による熱解析を行い、その計算結果と緑色蛍光タンパク質の相対的蛍光強度とともにプロットした。今後はPID制御器を用いた局所的なパルス加熱刺激と熱ショック反応の関連に関して研究を続けていきたい。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(5 results)