2016 Fiscal Year Annual Research Report
頭頚部における、Hox遺伝子による領域決定の分子メカニズムの解析
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14J04690
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
北沢 太郎 東京大学, 医学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | Hox遺伝子 / Dlx遺伝子 / 神経堤細胞 / 形態形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
Hox遺伝子とDlx遺伝子による頭頸部の領域決定の解析を行った。Creレコンビナーゼ依存的にタグ付きHoxa2を過剰発現させるノックインマウスを用いた解析を進めた。神経堤細胞をマークするWnt1Creと掛け合わせて、マウス胎仔の咽頭弓を集めてChIP-seqを行うことに成功した。これにより、Hox遺伝子がマスターレギュレーターとして哺乳類の頭頸部神経堤細胞に領域特異的な位置情報を与える際に、直接的にどのようなゲノムの領域を支配しているかが明らかになった。 また、ポリコーム複合体が胚発生において重要な働きをしていることは既知のことであるが、今回特に神経堤細胞特異的なH3K27Me3(ポリコームマーカー)やH3K4Me2などのヒストンマークの解析を野生型とPRC2ノックアウトマウスにおいて解析することで、神経堤細胞の前駆細胞においてH3K4Me2とH3K27Me3の両方で同時にマークされるbivalentなゲノム領域が、神経堤細胞が咽頭弓に遊走後、その咽頭弓の位置特異的に遺伝子制御を変化させることを明らかにした。さらに、近年報告されたクロマチンアクセシビリティをゲノムワイドに検出するATAC-seqの系を導入することに成功した。この手法は、これまでに主流であったDNaseHS-seqに比較して少数の細胞で高いクオリティのデータを獲得することを可能にするものであり、今までにマウスの神経堤細胞と神経細胞における解析をin vivoで行った。これにより生体内でのクロマチン制御のダイナミクスを高い時間・空間解像度で解析することが可能になった。これらの成果の一部はScience誌に報告した。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Hox2 Genes Are Required for Tonotopic Map Precision and Sound Discrimination in the Mouse Auditory Brainstem.2017
Author(s)
Karmakar K, Narita Y, Fadok J, Ducret S, Loche A, Kitazawa T, Genoud C, Di Meglio T, Thierry R, Bacelo J, Luethi A, Rijli FM.
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Journal Title
Cell Reports
Volume: 18(1)
Pages: 185-197
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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