2014 Fiscal Year Annual Research Report
電気磁気効果を用いたプローブ電界によるCr203薄膜表面の磁気ドメイン反転の検証
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14J04700
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
芦田 拓也 東北大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 電気磁気効果 / Cr_2O_3薄膜 / 交換結合 / 交換結合磁界 |
Outline of Annual Research Achievements |
電界磁界中冷却および等温反転過程を用いてCr2O3薄膜における電気磁気効果の観測. 電解磁界中冷却を用いた交換結合の反転ではCr2O3 250nm薄膜に電界と磁界を平行方向または, 反平行方向に印加することによって交換結合磁界の方向が正方向または, 負方向に変わることが確認された. Cr2O3薄膜で電気磁気効果の発現を確認し報告したのは, これが世界初である. 次に, 本実験で用いたPt/Co/Pt三層膜では, 保磁力が交換結合磁界よりも大きいためゼロ磁場付近で磁化の反転は確認することが出来なかった. 後者については, 強磁性層と挿入層の検討により保磁力の制御を行い, 保磁力が50Oeと非常に小さくかつ角形性の良い垂直磁化膜の作製に成功した. この保磁力の制御を行った強磁性層を用いれば, ゼロ磁場付近で磁化の反転を行わせることが可能となる. この保持力を制御した強磁性層をCr2O3上に積層して, 等温反転過程を用いた交換結合磁界の反転の確認を行った. 等温反転過程は, 電解磁界中冷却を用いた交換結合磁界の反転と異なり交換結合磁界の反転に温度変化を必要としないためより実応用に適した手法である. 本実験において, 磁界中冷却を行った後で温度を変化させずに印加電界と印加磁界を平行方向・反平行方向に交互に印加することにより, 交換結合磁界の方向が正方向・負方向に制御された. 本実験では, 保磁力を交換結合磁界よりも小さくすることによってゼロ磁場付近で磁化の反転も確認することが出来た. さらに, 電界印可方向を繰返し反転させることで, 磁化の反転も繰り返し起こることが実証された.
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Research Progress Status |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。
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Research Products
(4 results)