2014 Fiscal Year Annual Research Report
波長変換機能を有する透明なナノ蛍光体分散膜の作成・評価と応用
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14J04798
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
磯 由樹 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2015-03-31
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Keywords | ナノ蛍光体 / ナノコンポジット / 有機-無機複合材料 / YVO4:Bi3+,Eu3+ / ナノ粒子 / 膜 / 焼成 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. クエン酸前駆体を介して合成したYVO4:Bi3+,Eu3+ナノ蛍光体とシリコーン変性アクリル樹脂を複合化した膜の蛍光特性を改善するため、膜に焼成を施し特性評価した。ナノ蛍光体を粉末化して300℃で2 h焼成すると蛍光特性が改善したため、同じ条件で膜を焼成した。膜を光学顕微鏡および走査型電子顕微鏡で観察すると、クラックは見られなかった。一方、膜厚の減少が観察され、これは樹脂が一部熱分解したためと考えられる。焼成後の膜の透過スペクトルを測定すると、可視域で70%以上の透過率を示した。しかし、未焼成の膜と比較すると透過率は低下した。樹脂が熱分解して上述の顕微鏡観察では確認できない微小なクラックや空孔が生成し、光散乱中心となって透過率を低下させた可能性がある。蛍光スペクトルを測定すると、焼成により蛍光強度が低下した。ナノ蛍光体表面に吸着した有機種を評価すると、ナノ蛍光体粉末を焼成した場合に比較してクエン酸イオンの熱分解が促進していた。表面修飾剤の過度の熱分解が表面欠陥を増大させ、蛍光強度を低下させたと考えられる。このように、粉末と膜では焼成による蛍光特性の変化に差異があることが明らかにされた。 2. また、クエン酸イオンはYVO4:Bi3+,Eu3+ナノ蛍光体のV5+をV4+へ光還元し蛍光強度を低下させる問題があるため、これを利用しない手法によるナノ蛍光体の合成を検討した。配位溶媒にリン酸トリブチルを用いてジフェニルエーテルを反応場とした液相法により、約15nmで分散するナノ粒子を得られた。X線分析によりこの粒子はBiおよびEuを含有する単相の正方晶YVO4であることがわかった。また、近紫外光照射下でEu3+のf-f遷移に帰属されるシャープな赤色の発光ピークを示すことなどにより、YVO4:Bi3+,Eu3+ナノ蛍光体が新たな手法によって得られることが明らかにされた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)