2014 Fiscal Year Annual Research Report
結膜線維芽細胞から角膜内皮細胞へのdirect reprogramming
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14J04985
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中川 卓 東京大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | ダイレクトリプログラミング / 角膜内皮細胞 / 角膜上皮細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
mRNA-sequencingとAffymetrix社のExon arrayを用いた網羅的遺伝子発現解析により、角膜内皮特異的な転写因子を38抽出し、このうち、培養皮膚線維芽細胞や培養角膜上皮細胞で高発現だったもの等を除き、角膜内皮特異的な転写因子として11転写因子を同定した。 これら11の転写因子のlentivirus vectorを、Invitrogen社のGatewayシステムを用いて作成した。Sanger sequenceにより、open reading frame全長がクローニングできたことを確認した。HEK293FT細胞を用いてウィルス粒子を作成し、10^5/ ml以上の力価が得られた。現在、結膜線維芽細胞と皮膚線維芽細胞に11転写因子を遺伝子導入し、角膜内皮細胞への分化誘導を試みている。
また、角膜上皮細胞について、同様の網羅的遺伝子発現解析とFAIRE(Formaldehyde-Assisted Isolation of Regulatory Elements) -seqを用いたクロマチン構造解析により、角膜上皮細胞のkey転写因子を7つ同定した。内皮と同様に7転写因子のlentivirus vectorを、Invitrogen社のGatewayシステムを用いて作成した。Sanger sequenceにより、open reading frame全長がクローニングできたことを確認した。HEK293FT細胞を用いてウィルス粒子を作成し、10^5/ ml以上の力価が得られた。現在、表皮角化細胞・結膜上皮細胞に導入することにより、角膜上皮細胞への分化誘導を試みている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
角膜特異的転写因子のOpen reading frameの全長をレンチウィルスベクターにクローニングし、初代培養細胞への感染に必要な高力価のウィルス粒子を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
結膜線維芽細胞と皮膚線維芽細胞に11転写因子を遺伝子導入し、角膜内皮細胞への分化誘導を試みている。また、角膜上皮細胞について、表皮角化細胞・結膜上皮細胞に7転写因子を導入することにより、角膜上皮細胞への分化誘導を試みている。 さらに、初代培養細胞を用いた各転写因子のshによるknockdown細胞の網羅的発現解析や転写因子のChIP(chromatin immunoprecipitation)-seqによる各転写因子の下流遺伝子の同定により、角膜細胞の特異性維持の転写制御機構を網羅的に解明する。
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Research Products
(3 results)