2014 Fiscal Year Annual Research Report
マルチスケールモデルを用いた生体膜・膜タンパク質相互作用の解析
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14J04995
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊藤 真志保 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | 膜タンパク質 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は生体膜と膜タンパク質の相互作用による膜のダイナミクスを説明する事である。SNAREなどの膜タンパク質は、その構造変化によって膜の形状を変化させシナプス小胞を形成することが知られている。本研究ではこの過程をマルチスケールの分子動力学シミュレーションによって明らかにする事を試みた。 本研究ではタンパク質に対し粗視化郷モデルによるシミュレーションを行うが、まず構造変化の網羅的解析を可能とするため、タンパク質に対しマルチカノニカルサンプリング法の導入を行った。これにより既存手法では困難だった大型のタンパク質に対し、フォールディングなどの構造変化を効率的にサンプリングする事が可能となった。 続いて、タンパク質の粗視化スケールに合う膜の粗視化モデルの構築のため、まず膜の全原子シミュレーションを実行し、そこで生じる力を再現する粗視化力場の構築を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
タンパク質構造変化のサンプリングのために導入したマルチカノニカル法の実装が当初の予定よりも困難であった事など。
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Strategy for Future Research Activity |
現在作成中の膜・タンパク質相互作用のモデルを完成させ、それにより膜の運動の計算を行う。
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Research Products
(4 results)