2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14J05426
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
田中 喜行 神戸大学, 経済学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
|
Keywords | 若年雇用 / ニート / 自然実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の研究実績は以下のとおりである。
第1に、若年無業の状態継続要因に関する研究としては、厚生労働省「21世紀成年者縦断調査」の調査票データを統計法33条により目的外利用し、若年無業(ニート)状態を経験した者の失業・就業への移行を実証的に検討した。その結果、ニート期間を継続することや、比較的高年になってからニート状態に陥ることで脱出が困難になることが明らかになった。また、教育水準が高い者や過去に職業経験を有する者については就業への移行確率が高まるが、教育水準の効果について男女差が存在することを見出した。女性では、専門・短大卒および大卒・大学院卒が就業への移行確率を有意に高めている一方で、男性では大卒・大学院卒のみが就業への移行確率を高めている。この結果は、博士論文「若年雇用の経済分析」内の第3章としてまとめられた他、2016年3月に開催された「Presentation Workshop for Young Economists(at Osaka University)」において英語にて報告された。現在、国際学術雑誌へ投稿準備中である。
第2に、若年者に向けた雇用政策の効果に関する研究の結果としては、総務省「労働力調査 」の調査票データを統計法33条により目的外利用し、ジョブカフェによる雇用促進効果の因果的識別を試みた。具体的には、早期に開所した都道府県を処置群、遅れて開所した都道府県を比較群と設定し、DID(Difference-In- Differences)推定により早期に開所した処置群における雇用促進効果を測定した。その結果、処置群において約2%の雇用者の増加が見出された。なお、この結果は博士論文「若年雇用の経済分析」内の第4章としてまとめられた他、2015年9月に開催された「第18回 労働経済学コンファレンス」において報告された。現在、国際学術雑誌へ投稿準備中である。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(2 results)