2014 Fiscal Year Annual Research Report
沿岸地域における多機能的土地利用の展開とその重層構造に関する地理学的研究
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14J05742
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
太田 慧 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | 沿岸地域 / 土地利用変化 / 観光空間 / 重層構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、現地調査、GISによる分析、論文の執筆、および学会発表を行った。土地利用変化をマクロスケールとミクロスケールの双方の視点から分析することで、土地利用の重層構造を把握した。 房総半島における土地利用研究として、メッシュ分析を用いたマクロスケールにおける土地利用変化の分析を試みた。これらの分析に際しては、国土数値情報のデータを用いてメッシュ図を作成し、統計的な処理によって土地利用の変化傾向を分析した。この結果、1990年代中期以降における南房総地域の土地利用変化が加速した傾向と、より急峻な内陸の斜面地における開発が加速したことが示唆された。さらに、南房総におけるマクロスケールの土地利用調査として、館山市および南房総市の沿岸地域の調査を実施した。この際には、住宅地図や過去の空中写真などを活用し、過去から現在までの土地利用変化について検討した。さらに、沿岸集落において現地調査を行い、民宿施設の整備状況や就業構造についてデータ収集を実施した。 2014年12月には、オーストラリア・クイーンズランド州のケアンズ都市圏における現地調査を実施した。ケアンズ都市圏における2つの沿岸集落を研究対象地として設定し、ケアンズ市街に隣接するホロウェイズビーチと、ケアンズ市街の北西に位置する新興リゾートであるパームコーブの2つの沿岸集落において土地利用調査を実施した。 さらに、昨年度は論文の執筆や学術大会への参加など、調査や研究の成果の公表にも取り組んだ。具体的には、昨年度および本年度の調査に基づいた3つの論文を執筆し、それぞれ受理された。また、2度の国際学会における発表と、国内学会である日本地理学会と地理情報システム学会における発表など国内外における学会発表を精力的に行い、自身の研究領域について議論を深めると同時に他分野の研究者とも幅広い議論を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究により、房総半島における広域的な土地利用分析および南房総地域におけるミクロスケールの調査が進展した。これにより、南房総地域における多機能的土地利用の成立状況について、土地利用と社会経済的基盤、および就業構造の3つの観点から分析するためのデータを得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究では、メッシュデータを利用した広域的な土地利用分析の進展とその成果について論文発表を行う。また、南房総地域における調査の継続することで、社会経済基盤と就業構造の観点から分析し、重層的な多機能的土地利用の関係を明らかにしていく。
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Research Products
(9 results)