2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14J06267
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
洪 志勲 慶應義塾大学, 理工学部, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
|
Keywords | 電波センサ / アレ-アンテナ / 位置推定 / デバイスフリー / 見守り |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、人の位置による電波の変化を表す特徴量(電波特徴量)に関する実験と、その電波特徴量に基づく機械学習による位置推定法を中心に研究し、その成果を論文として発表した。 対象環境、人および雑音などの影響を大きく受けずに、安定動作可能なシステムのためには、各位置と電波特徴量の関係解明と適切な電波特徴量の選定が重要な課題である。それを解決するために、2.4 GHz帯の送信機とアレーアンテナの受信機を部屋に設置し、人の位置による電波特徴量の変化を評価した。被験者は5人であり、各位置で抽出した電波特徴量は、受信信号強度、信号固有ベクトル・固有値である。実験結果より、信号固有ベクトルが最も対象環境、人および雑音の影響を大きく受けずに、電波特徴量として利用できることを明らかにした。 一方、位置推定法については、単一の学習モデルを用いた従来の位置推定法と異なり、より推定精度を高めるために複数の学習モデルを用い、確率的に高い精度を持つ位置を推定する方法を提案した。さらに、外れ値検出と、時空間平均化処理に基づく誤差低減法による位置推定誤差の低減法も提案した。実験データを用いて提案法を検証した結果、提案法を用いることでより高い位置推定精度が得られることを明らかにした。 本研究は、電波を用いた見守りシステムや位置情報サービスを開発する上で非常に重要であり、これらを研究する意義は十分にあると言える。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の研究計画通り、各位置と電波特徴量の関係解明及び適切な電波特徴量の選定について研究し、その成果を論文誌と多数の国際会議に発表することができ、おおむね順調に進められているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の研究では、当初の研究計画通り、事前学習を必要としない方法としてレイトレーシングを用いた電波特徴量の抽出について検討していく。まず、レイトレーシングを用いた電波伝搬環境の解析を行い、最終的には電波特徴量の数値モデル化に基づく位置推定法について提案する予定。その研究成果を論文誌や国際会議を通して対外発表していく。
|
Research Products
(11 results)