2015 Fiscal Year Annual Research Report
抗がん剤担持型熱分解性ハイドロゲルの開発による光駆動型化学療法の確立
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14J06390
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
赤木 友紀 東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | 高分子合成 / 物質拡散 / 熱量測定 / ゲル |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、ゲルに対する高分子量物質の挙動の検討、プローブから発生する熱量の計測、および熱分解性のポリマーの合成を行った。 ゲルに対する高分子物質(酵素)の浸透・拡散挙動の検討:高分子物質を用いた場合に、どのような反応挙動を示すのかを調べるために、酵素にβGal (Mw=113 kDa)、基質にTG-βGalを用いた検討を行った。具体的には、3種類の条件で実験を行い、いずれの条件においても、各部位で時間経過に伴う蛍光強度の増大が観察された プローブから発生する熱量の計測:本テーマでは、プローブから発生する熱量をトリガーとするため、実際にどのくらいの熱量が発生しうるのか、という点について知ることは、ポリマー設計の点からも極めて重要である。そこで、実際にプローブから発生する熱量を見積もるために、工学系研究科の北森研究室の熱レンズ顕微鏡を用いて検討を行った。励起光およびプローブ光のみでは、シグナルは観測されず、両者がチャネルに照射されている場合にのみシグナルが観測された。この結果から、各プローブおよびPBSにおいて、光吸収および熱発生(photothermal effect)があることが確認された。 熱分解性のポリマーの合成: 熱分解部位として、無水カルボン酸部位を有するポリマーの合成を行った。先行文献より、エステル結合に隣接する部位の構造を変えることによって、分解温度を変化させることが可能であることがわかっている。想定している温度は、人の体温よりも高く、組織損傷を起こさない範囲で考えており、今回はもっとも体温に近い37℃付近で分解すると予想されるポリマーを合成した。今後、実際にゲルを作成し、どのくらいの温度・時間で分解するかについて調べたいと考えている。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)