2014 Fiscal Year Annual Research Report
新奇光遺伝学的技術を用いた神経におけるカルシウムシグナリングの役割の解明
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14J06399
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福田 憲隆 大阪大学, 生命機能研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | 光遺伝学 / カルシウムイオン / カルシウムシグナリング / 遺伝子工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
カルシウムシグナリングは神経発火・筋肉収縮・発生過程のシグナル伝達など様々な生体活動に利用されている重要なシグナル経路である。生体内でのカルシウムシグナリングの役割を研究するために、カルシウムイオンの濃度を可視化する蛍光カルシウム指示薬を用いた研究や、恒常的な作用である遺伝子変異の導入、特定の経路を不活性化する阻害剤を用いた解析等が行われてきた。これらの研究により生体内でカルシウムシグナリングがダイナミックに応答していることが示された。 一方で、これまで用いられてきた方法では特定のシグナル経路を一時的かつ特異的に活性化することが難しく、時間的に変化するカルシウムシグナリングの詳細な解析を行うことが難しかった。 本研究ではカルシウムシグナル経路を一時的かつ特異的に活性化する方法を開発し、時間・空間的にダイナミックに応答するカルシウムシグナリングを解明することを目指した。 本年度はカルシウムイオンによって活性化されるタンパク質と、本研究者が開発したカルシウムイオン濃度を直接摂動する光活性化可能なタンパク質(PACR)あるいは光活性化によって立体構造が変化するタンパク質(LOVドメイン)を遺伝子工学的に融合することで、特定のカルシウムシグナル経路特異的に光活性化可能なタンパク質の開発を目指し、作製した融合タンパク質の精製系を確立し、またカルシウムイオン応答タンパク質の一つであるキネシンの活性の測定系を確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
多数の融合タンパク質を作製し、活性の測定系を確立したが、目的の活性を持つ融合タンパク質が取れていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
PACRとタンパク質の融合タンパク質ではなく、LOVドメインとの融合タンパク質を中心に作成する。またCaMKIIだけでなくキネシンとの融合タンパク質を中心に開発を進める
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Research Products
(1 results)