2015 Fiscal Year Annual Research Report
パルス励起手法と直交偏光子法を組み合わせたチップスケール原子発振器の特性改善
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14J06442
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
矢野 雄一郎 首都大学東京, 理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | チップスケール原子時計 / パルス励起 / 直交偏光子 |
Outline of Annual Research Achievements |
直交偏光子法とパルス励起を組み合わせた方法による周波数安定度の改善効果を評価することを目的としたが,周波数基準の不調,設備停電による機器故障に対応するために時間を要したため,提案方法の安定度評価までは至らなかった.そのため,今年度では提案法に関した要素技術の開発と実証までを行った.期間前半では,2015 International frequency control symposium, Denver, Coloradoに参加し, “Estimation of the light shift in Ramsey-Coherent Population Trapping”と題して発表を行った.この研究は,CPT-パルス励起におけるライトシフトに関して報告している.数値計算と代数の両面から検討し,それらの比較によって,ライトシフトの見積式が得られることを明らかにした.期間後半では,パルス励起の位相に着目したゼーマンシフト低減方法を考案した.この方法は時間発展中(パルスオフ時間中)に位相差を設けることで,CPTパルス励起の検出に必要な静磁場強度を抑えることが可能となる.実際に,パルス励起による実証実験を行い,ゼーマンシフトを抑えられることを確認した.直交偏光子法と組み合わせた提案法においても,同様の低減効果が得られることが分かり,位相差によるゼーマンシフト低減法の有効性を確かめた.この方法は,冷却型の原子発振器などにも非常に有効であるため,今後,研究成果を報告する予定である.
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)