2016 Fiscal Year Annual Research Report
低濃度環境化学物質による新規神経毒性メカニズムの解明とin vivo神経毒性評価
Project/Area Number |
14J06534
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
石田 慶士 広島大学, 医歯薬保健学研究院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 神経毒性 / 鉛 / グルタミン酸受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在までに、大脳皮質初代培養神経細胞に酢酸鉛(Pb2+)を長期間曝露することでAMPA型グルタミン酸受容体のサブユニットであるGluR2タンパク質の発現が減少することを明らかにしている。平成28年度は、Pb2+が引き起こす神経毒性にGluR2発現低下が直接関与しているか否かを調べるために、3種類のグルタミン酸受容体アンタゴニストを用いて実験し、以下の結果が得られた。 ・Pb2+ による神経細胞死はMK801(NMDA型グルタミン酸受容体アンタゴニスト)、CNQX(AMPA型受容体アンタゴニスト)およびNAS(カルシウム透過型AMPA受容体アンタゴニスト)を処理することで抑制された。 Pb2+ によるExtracellular Signal-regulated Kinase (ERK)およびp38 MAPK (p38)のリン酸化レベルの亢進(活性化)と Protein Kinase C (PKC) の活性化はグルタミン酸受容体アンタゴニストにより抑制された。 AMPA受容体は通常GluR2サブユニットを含む四量体であるが、GluR2発現量が低下することでGluR2を含まず、Ca2+透過性の高い受容体が相対的に増えると考えられる。以上の結果より、Pb2+ による神経毒性にカルシウム透過型(GluR2不含型)AMPA受容体が関与する可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)