2015 Fiscal Year Annual Research Report
骨格筋特異的遺伝子改変マウスを用いたロイシンによる骨格筋量制御の分子機構解明
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14J06560
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
吉村 亮二 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | ロイシン / PGC1α / mTOR経路 |
Outline of Annual Research Achievements |
食品中のロイシンは、タンパク質の基質となるだけでなく、筋タンパク質合成を促進することが知られている。その作用は、ロイシンがリン酸化酵素である哺乳類ラパマイシン標的タンパク質(mTOR)を活性化し、その下流にある真核生物翻訳開始因子4E結合タンパク質(4EBP)のリン酸化を増加させることで生じる。一方、転写共役因子であるペルオキシソーム増殖剤活性化受容体γ転写共役因子1α(PGC1α)はミトコンドリア合成、赤筋化を誘導する。ミトコンドリア異常は加齢性筋肉減弱症(サルコペニア)の原因候補である。そこで本研究では、PGC1αがロイシンによるタンパク質合成促進に寄与しているか骨格筋特異的PGC1α遺伝子欠損マウス(PGC1α-KO)を用いて検討した。野生型マウスの骨格筋ではロイシン投与により4EBPのリン酸化が増加した。しかし、PGC1α-KOでは、4EBPのリン酸化はほとんど増加していなかった。このことから、PGC1αがロイシンによるmTORの活性化に寄与していることが示唆され、本研究結果はサルコペニア治療法開発に貢献するものと考えられた。この結果は英文誌に発表した(Phosphorylation of 4EBP by oral leucine administration was suppressed in the skeletal muscle of PGC1α knockout mice. Biosci Biotechnol Biochem. 80(2):288-90. 2016.)。次に、mTORの抑制分子について解析した。しかし、WT、PGC1α-KOの両マウスでロイシン投与によるmTORの抑制分子への変化は観察されなかった。このことから、PGC1α-KOにおいて観察されたmTOR活性の低下には今回測定した抑制分子は関係しないことが明らかとなった。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)