2016 Fiscal Year Annual Research Report
魚類由来反磁性結晶のDNA固定による光学素子化と磁気マニピュレーション法の構築
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14J06583
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
水川 友里 広島大学, 先端物質科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 生体由来グアニン結晶 / 磁場配向 / マイクロミラー / 核酸塩基 / DNA / バイオミメティクス / 磁気マニピュレーション / 反磁性磁化率異方性 |
Outline of Annual Research Achievements |
・痛風治療モデルのための深海魚体表面におけるグアニン結晶凝集体に対する溶解実験 ヨコエソの体表面付近に存在するグアニン結晶の凝集体の溶解実験を行った.グアニン凝集体を磁場印加下で観察し,さらに磁場印加下でアルカリ溶液滴下後の観察を行った.結果,磁場印加実験では,磁場印加前後で結晶凝集体からの光反射パターンが変化した.また磁場印加下での溶解実験を磁場印加なしの実験と比較すると,磁場下では溶解速度が遅くなる傾向にあった.これより結晶凝集体への磁場印加は磁場配向により光反射パターンが変化し,磁場印加下での結晶凝集体に対する溶解実験では,結晶溶解速度に影響を与えることが判明した.これより,深海魚の結晶凝集体は尿酸が原因で発症する痛風の治療モデルに適用されることが期待される. ・深海魚魚眼をモデルとした人工虹彩作成 ハダカイワシの眼球虹彩部分に存在するグアニン結晶の磁場効果実験を行い,その光反射変化を得た.さらに虹彩モデル作成を行った.コラーゲンとキンギョ由来グアニン結晶により人工虹彩作製を行い,その観察画像から磁場印加前後における輝度値変化を評価した.結果,磁場印加により光反射制御を行うことができ,虹彩モデルの基礎となる人工シートを作成することに成功した. ・破砕グアニン結晶粒子に関する磁気・光学特性の測定 英国ヨーク大学の廣畑研究室のナノスピンモーターの回転可視化および破砕結晶の磁場効果を調査するため共同研究を実施した.超音波で破砕した2種類と破砕しない結晶を準備し,磁場強度は50,100,200mTの3種類を使用した.さらに,結晶溶液濃度を3段階準備し,輝度値を測定した.結果,破砕した結晶は,破砕なしの結晶と輝度値を比較すると,磁場印加から1分の時点で変化量が大幅に抑制された.これより,グアニン結晶は破砕しても光反射の磁気制御が可能であり,モーター可視化に応用できると期待される.
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)