2016 Fiscal Year Annual Research Report
近赤外面分光ユニットの開発と、それを用いた銀河形成・進化機構の解明
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14J06780
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
北川 祐太朗 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 赤外天文学 / 面分光 / IFU / 超精密加工 / 銀河天文学 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,イメージスライサー型近赤外面分光ユニットの開発項目のうちその心臓部であるスライスミラーアレイの加工パラメータの最適化と超精密切削加工による製作実証実験をおこなった. ニッケルリンめっきを載せたSi高含有アルミニウム合金に対して,超精密切削加工をおこなった結果,要求される表面精度 (表面粗さ 10 nm 以下,形状誤差 0.1 μm以下)で上記ミラーアレイが製作可能であることを実証した.ニッケルリンめっきを用いた赤外用スライスミラー加工は本研究が初となる. 製作したスライスミラーアレイは幅500μmの反射面を25枚もっており,本番用で用いられるミラーとほぼ同じ仕様である.本実験では加工パラメータを最適化することにより,種々の形状誤差を取り除き,要求仕様を満たす鏡面精度を得ることに成功した.ニッケルリンめっきは研磨可能であることから,将来的には微小領域の研磨加工技術を応用することで,通常の金属切削加工では到達困難な鏡面精度(粗さ~ 1nm)への可能性も開けた.
更に将来の近赤外面分光観測に向けたケーススタディとして,すばる望遠鏡の赤外カメラIRCSと補償光学装置(AO188)を用いた近傍 dusty LIRGの高空間分解撮像観測をおこなった.銀河内部の各領域をおよそ0.4kpcで分解した結果,銀河の各領域において sSFR ~ 0.5-2 yr-1 という高い星形成活動を示すことが明らかになった.これは z ~ 0 の メインシークエンス銀河と比較すると,1-2桁近く高いsSFRをもっていることになり,銀河内部の各領域においてスターバースト的な星形成をおこなっていることが示唆された.
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
(世話人として研究会を主催)
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Research Products
(6 results)
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[Presentation] Paα 輝線で探る近傍 LIRG の空間分解された星形成活動2016
Author(s)
北川祐太朗 (東京大学), 小山佑世 (国立天文台), 本原顕太郎 (東京大学 ), 田中壱, 児玉忠恭, 美濃和陽典, 林将央(国立天文台), 但木謙一(MPE), 鈴木智子, 嶋川里澄, 山元萌黄(総研大
Organizer
日本天文学会2016年秋季年会
Place of Presentation
愛媛大学 (愛媛県松山市)
Year and Date
2016-09-14 – 2016-09-16
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