2016 Fiscal Year Annual Research Report
精子核リモデリングにおけるH3K9脱メチル化酵素 (JMJD1C)の機能解析
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14J07577
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
中島 龍介 慶應義塾大学, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 精子形成 / ヒストン脱メチル化酵素 / 精子幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
jumonji domain containing 1C (Jmjd1C)はJmjd1ファミリー遺伝子の一つで、コードされるタンパク質はヒストンH3K9および幾つかの非ヒストンタンパク質を標的とする脱メチル化酵素と推定され、マウス精子幹細胞の長期的維持において不可欠な役割を担うことが知られていた。今回、Jmjd1C遺伝子座にβ-geoカセットが挿入されたジーントラップ型JMJD1C機能欠失マウスについて、その表現型の詳細な解析を実施した。結果、Jmjd1Cホモ変異マウス精巣では、未分化精原細胞の長期維持不全に加えて精子分化における形態形成異常が見られた。また、精子形成第一波の時点からホモ変異マウス精巣において一部の精子細胞に異常な配向性と不完全な伸長が認められた。さらに、分子レベルの解析によって、ヒストンからプロタミンへのクロマチンリモデリング開始に必要とされるヒストンH4K16アセチル化が顕著に減少していることが判明した。これらの結果からJMJD1Cの機能が精子分化に関わる遺伝子の転写制御ではなく、むしろMDC1やHSP90のような共役因子との結合を解したエピジェネティック制御であると推測される。さらに、成熟Jmjd1Cホモ変異マウス精巣で有意なOct4発現の減少とNANOG, OCT4共陽性の未分化精原細胞の減少が見られた。これらの知見から、JMJD1CがOct4発現を維持させることで精子幹細胞の自己複製に関与していることが示唆された。以上の結果は、JMJD1Cが精子形成における複数の分化過程において、異なる共役因子と相互作用することで多様な機能を担っていることを示している。 本研究成果は、PLOS ONE誌に掲載された。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)