2016 Fiscal Year Annual Research Report
天然有機化合物の有効活用を目指した新規生物活性化合物探索法の開発とその応用
Project/Area Number |
14J07738
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野口 太朗 京都大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
|
Keywords | 鏡像体タンパク質 / 鏡像スクリーニング / 化学合成タンパク質 / 天然物創薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者は、天然物の鏡像構造を有する化合物群の効率的な探索を目指して、鏡像体タンパク質を用いた新規生物活性評価系の構築を行っている。平成28年度は、昨年度までに化合物アレイ法を用いたスクリーニングにより得られたGrb2のSH2ドメイン(以下Grb2-SH2)に対するヒット化合物群からの阻害剤探索と、新たな医薬品探索のための標的分子として細菌のアミノ酸代謝酵素の化学合成法の確立に向けた検討を実施した。 まず、ELISAに用いるビオチン標識Grb2-SH2の両鏡像体について、3セグメントを用いた段階的なNCL反応による合成プロセスを確立した。この化学合成タンパク質を利用して、EGFR由来のリン酸化チロシンを含むペプチドとの競合阻害実験を実施した。望みの阻害活性を有する化合物は見いだされなかったものの、化学合成タンパク質を用いた化合物アレイ解析とELISAによる二段階の探索プロセスを確立したことで、SH2ドメインタンパク質が鏡像スクリーニングへ適応可能であることを明らかにした。 細菌のアミノ酸代謝酵素は、複数のセグメントを用いたNCL反応による合成を検討した。合成検討の過程で、セグメントの難溶性に伴うHPLC精製の困難さの問題が生じたため、新規溶解性補助基を設計・合成し、難溶性セグメントに導入することで解決した。併せて構成ペプチド鎖に該当する全セグメント(計6種類)の合成を達成した。今後、各セグメントを用いた段階的なNCL反応と、全長ペプチド鎖構築後に補助基を脱保護することで全合成が可能であると期待される。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(5 results)