2015 Fiscal Year Annual Research Report
高密度分子ガストレーサーを用いた、衝突銀河における星形成・SMBH活動の研究
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14J08134
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
斉藤 俊貴 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 電波天文学 / 銀河形成 / 衝突銀河 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究実施計画に従い、(1)我々が前年度ALMA望遠鏡を用いて取得したデータと他の研究者がALMAで取得したアーカイブデータを使った論文をとりまとめ、(2)新たにALMA望遠鏡に観測提案を行い1つが最優先観測・残り3つがバックアップ観測として採択された。以下に詳細を示す。
(1) 申請者自身がPIとしてALMAで取得した衝突銀河(VV 114, NGC 1614)のデータ解析を進め、分子ガスの物理化学状態と星形成活動・銀河の力学(ダイナミクス)との関係を調べた。特にNGC 1614の星形成が活発な領域では、生まれたばかりの星によって周りのガスが暖められるため、一酸化炭素分子の高励起輝線が相対的に強くなっていることを突き止めた。VV 114では、銀河の衝突によりショックが起こっている領域ではメタノールや硫化硫黄などの分子が増加していることを初めて突き止めた。これらの結果の内一部は既に査読論文や国際研究会等で報告済みである。
(2) 我々が前年度までに取得した野辺山45m電波望遠鏡・ALMA望遠鏡のデータ(Saito et al. 2015, ApJ, 803, 60)やアーカイブデータから、特に事例研究として最適な天体を複数個抽出しALMA望遠鏡に計4つの観測提案を行った。結果として1つが最優先観測として採択され、残り3つがバックアップ観測として採択された。これらのデータは今後1年間の間に取得される予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
26年度中に得られたデータをもとに27年度もALMAに4つの観測提案を行った。これらのうち1つが最優先観測として採択され、残り3つがフィラー観測として採択された。現在のALMA望遠鏡は2012年の初期科学運用時に比べ感度・解像度が大幅に上がっているため、これらの観測が申請者の研究に多くの進展をもたらすと思われる。
また、今年度中に査読論文1本・国際研究会での報告1報を発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度にすでに得られたデータのうち、論文として未発表の物を中心として研究を進める予定である(今年度中に少なくとも2本の論文を発表予定)。 また申請者自身のデータに加えてアーカイブデータも用いて研究を行っているため、国内外問わずデータの取得者と共同研究を行う予定である。2016年5月末から6月末にかけてスウェーデンとドイツにそれぞれ数週間滞在し、議論・研究打ち合わせを行う予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Spatially resolved radio-to-far-infrared SED of the luminous merger remnant NGC 1614 with ALMA and VLA2016
Author(s)
Saito, Toshiki; Iono, Daisuke; Xu, Cong K.; Ueda, Junko; Nakanishi, Kouichiro; Yun, Min S.; Kaneko, Hiroyuki; Yamashita, Takuji; Lee, Minju; Espada, Daniel; Motohara, Kentaro; Kawabe, Ryohei
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Journal Title
Publications of the Astronomical Society of Japan
Volume: 68
Pages: 20 - 30
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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