2015 Fiscal Year Annual Research Report
「里山の環境学」を現場から切り開く「せめぎ合う里山」概念の可能性
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14J08313
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡田 航 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | 里山 / 農業 / 地域社会 / 社会学 / 自然保護 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度も、引き続きフィールドワークや史料蒐集等の調査と、それをもとにした研究報告、論文投稿を実施した。 調査としては、筆者が以前から続けている東京都八王子市堀之内における里山利用の歴史、現状を明らかにするためのフィールドワークを実施した。聞き取り調査、参与観察はもちろんのこと、昨年度より本格的に実施している歴史資料の蒐集も引き続き行った。昨年度蒐集した史料は明治期の古文書が主であったが、今年度はそれに加え、古写真、日記類の蒐集においても成果をあげることができた。 学会・研究会報告としては2件行った。1件目は日本村落研究学会(11月7日・岐阜県、和良町民センター)にて「むらの平準化システムと里山の近代―八王子市堀之内の共有地の変容過程をめぐって」というタイトルの口頭報告であり、2件目は「野生動物と社会」学会・林業経済学会の共催で行われた研究会である、「「自然と人を科学する」若手研究交流会」(11月13日・和歌山大学)にて「「里山」の社会学―人々と里山との関係をどのように取り戻すことができるのか」というタイトルで口頭報告である。いずれもおおむね好評を得ることができ、このうち日本村落研究学会にて報告した内容に関しては、学会誌『村落社会研究ジャーナル』への投稿準備ができている。 掲載決定された査読付き論文としては、多摩ニュータウン学会のジャーナル『多摩ニュータウン研究』に投稿した「明治初期南多摩郡堀之内村の農業と地域経済」があり、5月に出版される予定となっている。この論文は前述したフィールドワークをもとにして執筆されたものである。人と里山との関わりの現在の姿やその将来像を明らかにするためには、ただ現在をみているだけでは十分ではなく、歴史の蓄積を明らかにする作業が欠かせない。本論文と前記した研究報告は、そうした点を企図して行ったものである。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)