2015 Fiscal Year Annual Research Report
Nrf2の発現量依存的な癌遺伝子変異解析と癌初期化による新規肺癌治療法の確立
Project/Area Number |
14J08771
|
Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
佐藤 大希 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
|
Keywords | Nrf2 / Keap1 / 次世代シークエンサー / 肺再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
抗酸化ストレス転写因子Nrf2に関する腫瘍形成実験の結果から、Ⅰ.Nrf2の量と癌遺伝子変異の関係性の解明とⅡ.Nrf2と肺再生遺伝子発現の関係性を利用した肺再生実験を行った。 上記の2項目について前年度から継続して研究を行い興味深い結果が得られた。 Ⅰ. マウス肺癌組織の癌遺伝子変異解析…Nrf2発現の異なった遺伝子改変マウスに対して発癌剤を用いた腫瘍形成実験を行い各遺伝子型の腫瘍を作成した。この過程でNrf2が過剰に発現しているマウスでは発癌剤による腫瘍形成が著しく抑制されるという結果が得られた。さらに質量分析装置を用いた解析から、マウス生体内における発癌剤の解毒代謝機構についても言及した論文を平成27年度中に投稿し、英文雑誌に受理された。また、次世代シークエンサーを用いた腫瘍組織の遺伝子解析を行いNrf2に関連した酸化ストレスによる肺発癌の分子機構を明らかにするための解析を行った。特に腫瘍形成メカニズムにおいてNrf2依存的な遺伝子変異の特異性について新たな知見が得られた。その実験結果を検証するために腫瘍組織検体に対してRT-PCR法を用いた腫瘍組織のコピー数解析実験や次世代シーケンサーを用いたdeep sequencingを行い有意義な結果が得られた。 Ⅱ.肺癌細胞の肺組織への再生実験…平成26年度中に作製した肺癌細胞を薬剤誘導性に初期化する癌細胞株を用いて、実際に薬剤による初期化誘導実験を行った。上記細胞株において薬剤誘導性に初期化因子を発現誘導することで肺癌細胞をiPS細胞に初期化できる可能性を確認することができた。
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Research Products
(1 results)
-
[Journal Article] NRF2 intensifies host defense systems to prevent lung carcinogenesis, but after tumor initiation accelerates malignant cell growth.2016
Author(s)
Satoh H, Moriguchi T, Saigusa D, Baird L, Yu L, Rokutan H, Igarashi K, Ebina M, Shibata T, Yamamoto M
-
Journal Title
Cancer Research
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant