2016 Fiscal Year Annual Research Report
強凸でないモーメント錐に対応する連結コンパクト接触トーリック多様体の分類
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14J08848
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
興津 優史 東京大学, 数理科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | toric contact manifold / tall complexity 1 space / contact homology |
Outline of Annual Research Achievements |
E. Lerman によってコンパクトな接触トーリック多様体の分類定理が示された. これはある種の多角錐が不変量であることを見いだし, 同型類との一対一対応を示すことによって分類を行っているが, 証明に漏れがあり, 強凸でない多角錐に対応する接触トーリック多様体を構成していない. 筆者はこれをカット構成によりこれを構成した. このようにして得られた接触トーリック多様体についてより詳細な研究を行っていたが, 昨年度までの研究により, これの微分同型型は球面とトーラスの直積となっているもののみであることが判明した. つまり, 確かに分類定理から漏れていたが, それほど多くのものが漏れていた訳ではないということが分かった. 分類定理の有用性が高まったといえる. 次の研究対象として, Y.Karshon - S.Tolman による Tall な多様体が自然なものであると考え, 研究をすすめた. Tall な多様体は, 対応する多面体に加えて, その上の Duistemaat-Heckman 測度, 種数, 塗り分けによって分類されるが, これらの量が分かりやすいとはいい難いので, カット構成を用いて Tall なトーリック多様体から得られる Tall な多様体の不変量を列挙した. 結果, 6 次元の場合に塗り分けの定義域の形状がある種のツリーグラフとなるような場合, さらに, 多角形を含むようなツリーから成っている場合には Tall なトーリック多様体からカットによって構成できることがわかった. こうして得られた多様体はいずれも塗り分けのホモトピー類が自明であるので, そうでない場合はハミルトン作用を持ちいる以外のアイデアが必要であることもわかった. 最後に, 接触トポロジー的な研究については, 奇数次元球面の接触ホモロジーを用いて自然数の分割についての定理を示すことができた.
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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