2014 Fiscal Year Annual Research Report
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14J08891
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
日髙 晋介 東京外国語大学, 総合国際学研究院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | 記述言語学 / 方言研究 / オグズ方言 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者の研究目的は、第一に、系統・語群の異なる言語に取り囲まれているという特殊な状況にあるウズベキスタンにおいて、そこで話されているウズベク語の各方言をそれぞれ独立した言語体系として記述することである。第二に、その方言のデータをより大きな理論的議論(言語接触や「アルタイ型」言語の類型論)に役立てることである。 その目的遂行のため、特に本年度は第一の目的を遂行するため、ウズベキスタン科学アカデミー言語文学研究所において2014年9月から3月まで滞在した。2014年12月にウルゲンチにおいてオグズ方言の調査を行った。その他の期間はタシケントにて方言の資料収集を行った。具体的な成果を以下に記す。 資料収集の際に、オグズ方言の権威であるFattoh Abudulaevの著書を三冊手に入れ、さらに語学文学研究所の雑誌Til va adabiyot「語学と文学」で、ウズベキスタンの言語学に関する最新の研究成果を参照することができた。その他オグズ方言以外の方言に関する文献や標準語に関するウズベク語で書かれた文献も入手することができた。 二週間の現地調査では、基礎語彙、モノローグ、エリシテーション調査を行い、データを蓄積することができた。特に、方言で用いられる目的を表す形式が、標準語で用いられる形式と異なることを明らかにした。さらに方言におけるこの形式が、移動の目的を表すのではないかという推論を立てるに至った。これに関しては27年度に再度行う調査で裏付けを行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ウズベキスタンの研究成果を参照したうえで、二回の現地調査を行い、「研究実績の概要」に示した成果を出している。
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Strategy for Future Research Activity |
帰国後、データの整理を進め、学会発表および論文投稿という形で積極的に成果を発表していく。データが不足する場合は再度調査のために現地に赴く。
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Research Products
(6 results)