2014 Fiscal Year Annual Research Report
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14J09029
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梅崎 直也 東京大学, 大学院数理科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | エタール層 / 分岐 / 特性サイクル |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はおもに高次元の多様体上のエタール層の分岐について研究した。エタール層の分岐の不変量として特性サイクルを定義し、それが関手性やミルナー公式などの適切な性質をもつことを示すこと、またそれの応用として多様体の幾何学的な性質を調べることが本研究の目的である。本年度はとくに混標数の多様体の場合についてこれを研究することが目標であった。特性サイクルを定義するためには特性形式を定義する必要がある。このために必要な、混標数の完備離散付置体の絶対ガロワ群の分岐フィルトレーションについての研究をおこなった。これに関して本年度得られた成果は、剰余体の標数pとしたとき、このフィルトレーションの次数商がp倍で消えることを一部の場合をのぞいてしめしたことである。この結果については、現在論文を執筆中である。この研究をさらにすすめて、特性サイクルの定義や、この構成が関手性をみたすかという点について現在研究中である。このことの応用として、本研究におけるエタール層の分岐の定義と、多様体の中の曲線に制限した層を用いて定義する分岐との比較ができることになる。このことは一般の次元における1進層の研究や高次元類体論などにおいて応用があると考えられる。また上記の研究とは直接の関係はないが、ある種の微分方程式の性質に曲線やアーベル多様体の退化の様子が関連するという研究があるということがわかった。このため、多様体の退化の具体例を計算することや、多様体の退化の様子を分岐理論的な不変量であらわすことについても研究を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は特性サイクルについて研究することが当初の目標であったが、そのために必要な分岐群の性質を調べるというところに当初の予定以上に時間がかかった。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画の通り特性サイクルの定義について研究する。またそれの高次元類体論への応用を研究する。また多様体の退化の計算やそれと分岐の関連について調べる。
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