2015 Fiscal Year Annual Research Report
細胞と音波のインタラクションの可視化とメカニズムの解明
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14J09091
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中川 桂一 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 衝撃波医療 / 超高速イメージング / メカノバイオロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は超高速イメージング技術「Sequentially timed All-optical Mapping Photography (STAMP)」の改良,培養細胞を用いた衝撃波作用の調査,ガラスの表面弾性波の非線形現象の計測,そして脂質二重膜と衝撃波のインタラクションに関する研究を行った. STAMPではスナップショット型のスペクトラルイメージングを必要とするが,2014年に発表した原理実証システムでは撮影枚数の向上に制限のある構成となっていた.そこで,スライスミラーという特殊な光学素子を用いた新しいスペクトラルイメージング法を開発した.本手法では枚数の向上だけでなく,装置の小型化にもつながり,本技術の普及にも寄与することが期待される. 一方で,培養細胞を用いた実験にて,衝撃波による神経突起伸長への影響を調べた.神経細胞にはPC12を用い,衝撃波を7日間負荷し続けた群と何も負荷していない群にて比較を行い,衝撃波を負荷した群において神経突起伸長の促進がみられた.ただ,どのようなメカニズムでこの現象が起こっているのか,どのような条件下でも生じるのかなど,まだ詳細な調査を必要とする. 米国MITにおいては,ガラス表面を伝播する表面弾性波の可視化と,脂質二重膜への衝撃波の影響を調べるための新しい手法の開発および観察を行った.表面弾性波は干渉計測により数ナノメートルの分解能にて変位を計測し,またフレーミングカメラとファブリペロー系を用いることで3ナノ秒のフレームインターバルで数ピコ秒の露光時間を実現した.また,リポソームに表面弾性波,または水中衝撃波を作用させ,その影響を動的観察する蛍光イメージング法を開発した.開発した手法により,リポソームが衝撃で大きくひずむ様子が観察された.今後は現地の学生と協力し,研究を進めていく予定である.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(16 results)