2014 Fiscal Year Annual Research Report
姿勢ドリフト運動を利用したスピン型ソーラーセイルの軌道・姿勢制御
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14J09786
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大野 剛 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2015-03-31
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Keywords | ソーラーセイル / 軌道 / 姿勢 |
Outline of Annual Research Achievements |
スピン型ソーラーセイルとは,スピンによる遠心力を利用することで大面積の膜面の展開・展張を行い,太陽光圧を受けて推力を得る宇宙機である.スピン型ソーラーセイルは「姿勢ドリフト運動」と呼ばれる特徴的な姿勢運動をすることが知られており,探査機の軌道と姿勢はスピンレートを制御することによって,姿勢ドリフト運動を介し,間接的に制御することが可能である.これは申請者を含む研究グループによって提案されている,独創的な制御手法である.本研究では,スピン型ソーラーセイルの姿勢ドリフト運動を利用した軌道・姿勢制御のためのスピンレート制御則を提案し,その方法論を論じている.スピン型ソーラーセイルの姿勢運動と軌道運動の6自由度制御を,1自由度の制御入力で行っている点が重要である.それは究極のバックアップ手段を提供し,究極のシステム簡素化のソルーションである. まず,加減速最大化,そして軌道傾斜角や軌道離心率といった軌道要素最適化という問題に対し,変分法による解析と,数値計算による確認を行い,最大・最小スピンレートを切り換え関数によって切り替えるバンバン制御の最適解を導出した. また,ホロノミックシステムの1つである双線形システムとして記述される姿勢ドリフト運動の運動方程式を,厳密な線形化という手法を適用することで線形化し,劣駆動システムの制御問題へと変換した.双線形システムを等価な線形システムに置き換えることで,初期・終端時刻での境界条件を満たす最適制御問題が解析的に解けるようになる.この手法を軌道・姿勢制御マヌーバへ適用し,その有効性を示した. 本研究の主要な成果は,ソーラーセイルの姿勢運動と軌道運動の6自由度制御を,スピンレートという1自由度の制御量で実現する方法を,解析と数値計算による確認により,構築した点にある.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)