2015 Fiscal Year Annual Research Report
疾病治療・予防における柑橘成分ノビレチンのチオレドキシン結合蛋白質発現抑制作用
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14J10146
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
池田 絢香 静岡県立大学, 薬食生命科学総合学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | ノビレチン / 遺伝子発現調節 / TXNIP / 神経芽細胞腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、疾病治療・予防におけるノビレチンのTXNIP発現抑制作用の意義を解明するという目的を達成するにあたって、以下の研究を実施した。 まず、ノビレチンのTXNIP発現抑制作用メカニズムの詳細を明らかにするために、ヒトTXNIPレポータープラスミドを用いて、ノビレチンのTXNIP転写調節領域に対する作用について解析した。ヒトゲノムDNAを鋳型としてTXNIP遺伝子転写調節領域をPCR法により増幅し、レポータープラスミドを作製した。このプラスミドをSK-N-SH細胞に導入後、ノビレチンを処理しプロモーター活性を測定した。その結果、溶媒群と比較してノビレチン処理群ではTXNIPプロモーター活性の有意な抑制が認められた。 次に、TXNIP転写調節領域を欠失させた9種のレポータープラスミドを作製した。これらレポータープラスミドをSK-N-SH細胞に導入後、ノビレチンを処理しプロモーター活性を測定した。その結果、ある転写調節領域を欠失させたレポータープラスミドを導入した群では、完全な転写調節領域をもつレポータープラスミドを導入した場合に比べ、ノビレチンによるTXNIP発現抑制が見られなくなった。ヒト肝がん細胞株HuH-7細胞とラット線維芽細胞株3Y1細胞についても同様の傾向が認められた。そこで転写因子結合領域解析ソフトTFBINDを用いて、欠失させた転写調節領域の配列上に存在する転写因子認識配列について検索を行い、幾つかの興味深い知見を獲得した。 以上、本年度の研究結果より、ノビレチンのTXNIP転写抑制効果は、TXNIP遺伝子プロモーター領域上の特定の遺伝子配列が重要であることが明らかとなった。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)