2014 Fiscal Year Annual Research Report
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14J10337
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| Research Institution | Nagoya University |
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Principal Investigator |
坪田 祐基 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 特別研究員(DC1)
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2014-04-25 – 2017-03-31
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| Keywords | 完全主義 / 認知スタイル / 主観的現実 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、過度に完全性を追い求める完全主義者が、どのようにして特異な判断や行動を行い、その結果として不適応に陥ってしまうのかを実証的に検討することを目的とするものである。本研究では、「外界からの情報の抽出 (失敗に対する選択的注意)」と「抽出された情報の解釈 (過度に高い目標設定・二分法的思考)」という2つの認知プロセスにおいて、完全主義者が特異な認知スタイルを持っているという仮説モデルを提案している。これらの完全主義者に特異な認知プロセスを2つの課程に弁別して検討する。
平成26年度においては、認知行動実験パラダイムであるドット・プローブ課題を用い、完全主義者の特異な「外界からの情報の抽出」である選択的注意を、性差も含めた検討を行った。具体的には、成功関連語や失敗関連語に対する選択的注意を、ドット・プローブ課題によって測定し、質問紙 (MPCI, 小堀・丹野, 2004; MPS, 大谷・桜井, 1995)によって測定した完全主義パーソナリティとの関連を検討した。
実験の結果、男性でのみ成功関連語や失敗関連語に対する選択的注意と完全主義パーソナリティとの関連が見られた。このことから、男性において、完全主義者は、成功や失敗に対して選択的注意を行うことが示された。一方、女性において関連が見られなかったことについては、女性の完全主義者が本当に成功や失敗に対して選択的注意を行わないのか、それとも、ドット・プローブ課題で用いられた刺激語のためなのかが判然としなかった。そのため、今後、刺激語の種類を増やし、ドット・プローブ課題を用いたさらなる検討が必要であると考えられる。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実施計画どおり、認知行動実験パラダイムであるドット・プローブ課題を用い、完全主義者の選択的注意の関連を、性差も含めて検討した。また、この結果を学会誌へ投稿した。一方で、女性において結果が見られなかったことについて、追加の認知行動実験を行う必要性が生じた。そのため、刺激語の種類を増やした新たな実験計画を考案し、実験に用いる素材 (質問紙、刺激プログラムなど)の準備を完了した。そして、この準備のため、次の作文評価実験を行うための準備があまり進んでいない。
以上のことから、研究の進展はやや遅れていると考えられる。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成27年度には、平成26年度に行った研究での問題を解決するため、すでに準備を完了している刺激語の種類を増やしたドット・プローブ課題を行う。その結果をまとめる傍ら、作文評価実験についても準備を進め、年度内に実験を完了させる。平成28年度には、作文評価実験についての結果をまとめ、「外界からの情報の抽出」と「抽出された情報の解釈」の両方を同時に弁別して測定し、関連を検討する研究について進め、これを完了させる。
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Research Products
(2 results)
