2015 Fiscal Year Annual Research Report
テーパーねじによるオビスギ接合性能向上のメカニズム解明
Project/Area Number |
14J10885
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
白 惠琇 宮崎大学, 工学教育研究部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | 軽軟木材 / オビスギ / 木ねじ / テーパー形状 / 接合性能 / メカニズム |
Outline of Annual Research Achievements |
テーパー形状による引き抜き性能向上のメカニズムを解明するために、木ねじと接触する木材の局部的な圧密に着想して定量的・定性的な分析を行うことにした。そこで、第1年度目の昨年は農学的視点から、木材の組織構造的特性がテーパーねじの引き抜き耐力に及ぼす影響について検討した。そして、第2年度目の本年は工学的視点から、木ねじと木材の接触部における有限要素解析を行った。 解析ソフトDIANAを使用して、木ねじの引き抜き挙動を解析するモデルを開発し、実験結果と比較を行った。そして、解析モデルの適用性を以下のように確認した。 まず、木ねじと木材の接触部を連結する要素に完全剛結あるいはインターフェイスを用いて線形ならびに非線形解析を行ったが、十分な結果は得られなかった。そこで、木ねじと木材の接触部に簡易化した要素を配置したモデルの非線形解析を行った。 解析の結果、実験では確認できない木ねじと木材の接触部における応力分布を視覚化することができた。テーパーねじは平行ねじと比べ、上部の応力負担区間が長くなっている傾向が見られた。木材に関しては木ねじ近傍に応力が集中し、その分布は上下が大きかった。また、ねじ山と接触する部分をみると、ねじの引き抜きによって圧縮される部分に応力が集中していることが観察された。ねじ谷と接触する部分およびねじ山が離れる部分は発生応力が小さくなっていた。 一方、最大荷重を実験結果と比較したところ、解析では木ねじの形状による差異が小さく、その値も実験結果より30%程度大きくなっていた。すなわち、解析モデルの精度に課題が残っていることが示唆され、オビスギ特有の圧密効果を解析するまでには至らなかった。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)