2016 Fiscal Year Annual Research Report
後期ドゥルーズ哲学と現象学の関係の解明をとおした感覚の哲学の研究
Project/Area Number |
14J11048
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小倉 拓也 大阪大学, 人間科学研究科, 招へい研究員
|
Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
|
Keywords | ジル・ドゥルーズ / 現象学 / エルヴィン・シュトラウス / アンリ・マルディネ / モーリス・メルロ=ポンティ / 感覚 / リズム / テリトリー |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、交付申請書に記載のあるように、フランスの哲学者ジル・ドゥルーズの哲学と、その「敵」と目されてきた現象学との理論的交渉関係の内実の解明およびその体系化をとおして、両者の粗野な対立関係を越える「感覚の現象学」への展開の道を開くことで、ドゥルーズ研究および現象学研究の両方における一定の刷新を実現することを目的としてきた。 具体的な研究実績としては、実施計画に記していたとおり、6月にソウル国立大学で開催された国際学会International Deleuze Studies in Asia The 4th Conferenceと、3月に香港中文大学で開催されたPhenomenology of Elsewhereのワークショップ Phenomenology and East Asiaで、それぞれドゥルーズ研究と現象学研究の文脈において、本研究の成果を国際的に問うことができた。 年度途中で異動があり、出張など一部計画を変更して研究を実施することになったが、当初の実施計画には含まれていなかった発表の機会(明治大学人文科学研究所総合研究第二種「現象学の異境的展開」シンポジウム「リズム」での発表や、『atプラス』30号 特集:臨床と人文知への寄稿など)を得て、本研究を広くアウトプットすることができた。 いずれの実績も、エルヴィン・シュトラウスやアンリ・マルディネといったマイナーな現象学者の哲学の文献研究をとおして、あるいはその成果を踏まえて、ドゥルーズ研究と現象学研究をアップデートし「感覚の現象学」の体系化を試みるという本研究の平成28年度の目標に沿ったものである。 平成28年度を含む3年間の研究をとおして、本研究は当初の目標をかなりの程度において達成できたと言える。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(8 results)