2014 Fiscal Year Annual Research Report
パナマ農村社会におけるコーヒー栽培地としての森の意義
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14J11204
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤澤 奈都穂 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | 焼畑 / アグロフォレストリー / コーヒー / パナマ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、アグロフォレストリーとして形成されてきたコーヒー林の森としての重要性を、地域住民の生活全体の中に位置づけて理解することである。先行研究ではアグロフォレストリーとして利用する土地のみが分析対象となり、他生業や土地利用の中での相対化がなされず、地域住民の生活に適合するアグロフォレストリーの重要性の理解は不十分であった。 本研究ではパナマコクレ県を対象として、コーヒー林、焼畑など、(1)各世帯が保有する土地利用区分全体を調査対象とし、それぞれの資源や利用状況、重要性を明らかにし、同時に(2) 各世帯の生計戦略とそこから生じる自然資源利用を明らかにすることを課題とした。 以上を明らかにすることでコーヒー林と他生業の関わり、相補性を整理し、コーヒー林の重要性を相対化し、今後の社会・経済的変化の中でもアグロフォレストリーを持続させる上で重要な要因の検討につなげることを目指している。 平成26年度は上記の目的を達成するためにパナマコクレ県のS村を対象として、2度のフィールドワークを実施した。(1) コーヒー林や、焼畑や牧地など、各世帯が保有する土地利用区分全体を調査対象とし、それぞれの資源や利用状況、重要性を明らかにした。また、(2) 各世帯の生計戦略とそれによって生じる自然資源利用を明らかにした。 そこから特に焼畑とコーヒーアグロフォレストリーの関わりが重要であることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画において予定していた調査を概ね実施することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
国内にいる間は研究の成果発表を行うためにデータ整理と文献調査を行う。その上で年度の前半にフィールドワークを行い、これまでの調査の中で不足している情報を収集する。年度後半は投稿論文等の成果発表に集中する。
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Research Products
(1 results)