2014 Fiscal Year Annual Research Report
パラメトリック効果を用いた非接触型流速分布計測法に関する研究
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14J11897
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
塚田 圭祐 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 空中超音波 / 超音波流速分布計測法 / パラメトリック効果 / 蒸気流計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
パラメトリック効果に着目し,超音波による蒸気流速分布計測手法の開発を目的として超音波センサの設計,実験用蒸気流路の製作および試運転を実施するとともに,蒸気に対する超音波流速分布計測法の適用可能性を検証した.また,空中超音波を金属配管に対して超音波を効率的に入射可能な超音波センサの設計を行い,金属配管における流量計測で問題となる配管を伝搬するガイド波を抑制する手法およびガイド波による信号を抽出し除去する信号処理アルゴリズムを考案し実装した.空中超音波を応用し金属配管において超音波流量計測を行うにあたり,配管中を伝搬するガイド波を除去することが必要である.ガイド波に起因する信号の除去には超音波センサの設計による振動抑制以外にも信号処理によって除去する方法を考案した.ガイド波は配管中を伝搬するため流れによる影響を受けない.そこで流れがないときの信号を基準信号として計測しておくことにより,ガイド波に起因する信号のみを抽出し除去する計測アルゴリズムを考案し実装した.ガイド波成分除去プログラムを実装した空中超音波流量計測システムを評価するためにステンレス配管において水の流量計測実験を行い,ガイド波成分を取り除き流量計測が可能であることを示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
超音波による蒸気計測に向け,蒸気流路の製作及び試運転を完了し実験装置が目標とする圧力,流量を達成可能であることを確認した.有限要素法を用いた数値計算により,金属配管に対して効率的に超音波を入射可能な手法及びパラメトリック効果をは発生させる条件を策定した.また,蒸気噴流において蒸気の流速分布計測を試み,計測可能性を示した.蒸気配管に対して超音波流速分布計測法を適用するために課題となる配管中を伝搬するガイド波の伝搬特性を明らかにするとともに信号処理によって除去する手法を開発し有効性を確認した.
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Strategy for Future Research Activity |
超音波によるパラメトリック効果を励起するために変調装置を計測器に組み込み,三次元音場計測装置により変調方式の検討を行う.蒸気配管における高温環境でも動作可能な超音波センサの開発を行うとともに蒸気の流速分計測を試みる.
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Research Products
(4 results)