2015 Fiscal Year Annual Research Report
パーソナリティの複線的発達とその可塑性に関する生活史理論からの考察
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14J12061
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川本 哲也 東京大学, 教育学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | パーソナリティ特性 / パーソナリティ発達 / 双生児 / 行動遺伝学 / 文化差 / 縦断研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度の研究において翻訳・標準化した心理尺度 (Mini-K; Figueredo et al., 2006) を用いて,パーソナリティの変化を検討するための短期縦断研究を完遂した。得られた結果は想定されていた仮説と合致するもので,現在その結果を欧文献への投稿論文としてまとめている。 また,パーソナリティ発達の標準的な発達軌跡や,その軌跡に対する進化的見地からの考察を行うことも,本研究の目的の一つであったため,前年度の研究に引き続き,日本人サンプルを対象としたパーソナリティ発達の検討を試みた。その結果,日本人サンプルにおける欧米圏とはやや異なった発達軌跡が観察され,その結果を論文としてまとめ,採択された。 さらに,パーソナリティの変化と一貫性の個人差ということに対して,それらを規定する要因がどれほど遺伝的な要因に規定され,反対にどれほど環境要因に規定されるのかを,東京大学教育学部附属中等教育学校の双生児サンプルを用いた行動遺伝学的分析によって検討した。その結果,成人とはやや異なる青年期に特有の結果が明らかとなり,それらの結果は論文としてまとめ,採択された。 加えて,パーソナリティの変化をより具体的な文脈で検討を行うことも試みた。東京大学で行われている体験活動という課外活動に着目し,その中で個々人のパーソナリティがいかに変化したのかを検討した。その結果,学生の外向性やストレス対処能力が向上する可能性が見いだされ,この結果も論文に投稿し,採択された。 以上の他にも,関連する研究を積極的に行った。その結果,本年度は研究のアウトプットとして,査読付き論文6本,シンポジウムにおける話題提供を1回,その他ポスター発表を6回発表することになった。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)