2015 Fiscal Year Annual Research Report
ウォーターフットプリント用データベースと影響評価手法の開発
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14J12372
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
小野 雄也 東京都市大学, 環境学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | 影響評価手法 / 窒素 / 水循環モデル / 全球 / 流達率 |
Outline of Annual Research Achievements |
水循環モデルを用いた影響評価手法(流達率)の開発 近年、富栄養化による生物多様性や社会資産の損失が多数報告されている。これに対し、既存研究では一地域または一国を対象とした評価手法の開発のみが行われているのみであり、開発国によりコンセプトが異なるため、単純な比較をすることが難しい。このため、同じコンセプトの下、全球を対象とした評価手法の開発が望まれる。そこで本研究では水循環モデルを用いて全球を対象に富栄養化の要因となる窒素の流達率係数の開発を行った。 結果として各国の窒素流達率は約70 ~ 1%未満と国によって大きな差異が生じた。係数が高い国としてニュージーランド、フィリピン、スリランカ、ハイチ、ジャマイカ、クウェート、デンマーク、台湾、トリニダード・ドバコやイギリスなどが挙げられる。これは海に囲まれているまたは近い国は窒素が集水器に到達するまでの距離が短いため、集水域の流達窒素が大きくなり、富栄養化への影響力が高くなったと考えられる。その一方で、オーストリアやチャド、コンゴ、ハンガリー、レソト、パラグアイ、スロバキア、スイス、ウガンダ及びザンビア等の内陸国に属している国は集水器までの距離が長いため、流達窒素による影響は低い傾向にあることが分かった。 今後は本研究を土台として流達窒素による溶存酸素の低下、生物多様性や社会資産の損失までの手法開発及び気候変動による将来予測の検討が全球で可能となる。溶存酸素の低下量は各海域の基礎条件によって変化するため、各海域の詳細な統計値を収集するとともに各データの更新を行う必要がある。生物多様性や社会資産に関してもサンゴ礁や貝類などの固定生物種の生育分布等を整理する必要がある。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)