2015 Fiscal Year Annual Research Report
単球に発現する形態形成制御分子EphA2/ephrin-A1と血管外遊走制御機構
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14J12377
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
佐伯 法学 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | 単球/マクロファージ / 血管内皮細胞 / 経内皮移動 / EphA2 / ephrin-A1 / インテグリン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は仮説「EphA2とephrin-A1を発現する単球/マクロファージは,炎症部位で発現が上昇する血管内皮細胞のephrin-A1とEphA2を標的に結合・接着し,発生するEphA2/ephrin-A1シグナルは血管内皮細胞層の通過を制御する」の検証実験である。本年度は以下の3項目の実験計画を立てた。(1)単球/マクロファージのEphA2とインテグリンは相互作用するか。(2)EphA2/ephrin-A1シグナルの下流でアクチン制御分子RhoファミリーGTPaseが働くか。(3)in vivoにおいてEphA2/ephrin-A1シグナルは単球/マクロファージの血管内皮細胞層通過を制御するか。 項目(1)は当初の計画以上の研究成果を得ることができ,ephrin-A1と結合した単球/マクロファージはEphA2の細胞外ドメインを介するシグナルによりインテグリンと複合体を形成して細胞接着を増強することが判明した。また,当初の研究計画にはない単球/マクロファージのEphA2が血管内皮細胞層の通過に及ぼす影響を血管内皮細胞との共培養系で検討し,EphA2の細胞外ドメインを介するシグナルは血管内皮細胞層通過を制御することが判明した。これまで白血球の血管内皮細胞層通過機構は白血球のインテグリンと血管内皮細胞のインテグリンリガンドの結合によって説明されてきたが,これらの研究成果により,EphA2は単球のインテグリンを制御する新規分子として同定することができた。項目(2)は研究を実行できなかった。項目(3)は,マウスの炎症組織モデルを作製して単球/マクロファージを静脈内投与しEphA2/ephrin-A1が炎症組織への浸潤に影響するか検討したが,静脈内投与では効率的に炎症組織の血管まで細胞が循環しないことが判明し,投与方法あるいは炎症組織部位を再考する必要があると考えられた。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)