2015 Fiscal Year Annual Research Report
DHA由来新規抗炎症性代謝物14,20-diHDoHEの生理的意義の解明
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14J12409
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松枝 進之介 東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 脂質メディエーター / 炎症収束 / 好酸球 |
Outline of Annual Research Achievements |
ω3脂肪酸であるドコサヘキサエン酸は動脈硬化症や神経変性症に対する保護作用を持つことが知られているが、分子レベルでの作用機構については不明な点が多い。これまでに当研究室では急性炎症の収束を促進する細胞である好酸球から脂肪酸代謝酵素12/15-LOX 依存的に産生されるドコサヘキサエン酸(DHA)由来の代謝物として 14,20-diHDoHE を同定している。14,20-diHDoHE はザイモサン腹膜 炎モデルにおいて初期の好中球浸潤を抑制する活性を有しており、DHA が有する生体保護作用の一端として14,20-diHDoHE が機能している可能性が考えられた。 本年度においては申請課題に関連して抗炎症性代謝物14,20-diHDoHE の産生細胞である好酸球が急性炎症という生体応答の中でどのように制御されているのか、という点に着目した解析を行った。その結果、好酸球の上流で働き、炎症局所に好酸球を誘導する細胞集団を同定することが出来た。抗炎症性代謝物14,20-diHDoHE の産生細胞である好酸球の上流に位置する機構を見出した本成果は、急性炎症という背景の中で炎症収束性の分子や細胞がどのような機構により制御されているのか、という疑問に対して細胞レベルでの答えを提示するものであり、生体が本来持ち合わせていると考えられる内因性の炎症収束機構の理解を深める上で重要な発見であると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
抗炎症性代謝物14,20-diHDoHE の産生細胞である好酸球の上流で機能する細胞集団を同定することが出来たため。
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Strategy for Future Research Activity |
上述した細胞集団が急性炎症時に誘導される機構を今後さらに解析することで、急性炎症が生じた後に収束へと導かれる一連のカスケードを細胞、分子レベルで明らかにする。具体的には、同定した細胞集団について in vitro での遊走評価系を構築中であり、急性炎症によって産生される種々の遊走因子について活性を評価するとともに、それらの寄与を in vivo で検証する予定である。
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Research Products
(1 results)