2016 Fiscal Year Annual Research Report
DHA由来新規抗炎症性代謝物14,20-diHDoHEの生理的意義の解明
Project/Area Number |
14J12409
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松枝 進之介 東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 脂質メディエーター / 炎症収束 / 好酸球 / ドコサヘキサエン酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
ω3脂肪酸であるドコサヘキサエン酸は動脈硬化症や神経変性症に対する保護作用を持つことが知られているが、分子レベルでの作用 機構については不明な点が多い。これまでに当研究室では急性炎症の収束を促進する細胞である好酸球から脂肪酸代謝酵素12/15-LOX 依存的に産生されるドコサヘキサエン酸(DHA)由来の代謝物として 14,20-diHDoHE を同定している。14,20-diHDoHE はザイモサン腹膜 炎モデルにおいて初期の好中球浸潤を抑制する活性を有しており、DHA が有する生体保護作用の一端として14,20-diHDoHE が機能し ている可能性が考えられた。 本年度ではDHAから内因性に産生される新規抗炎症性代謝物14,20-diHDoHEの生理的意義の解明を目指し、14,20-diHDoHE の生合成経路について解析を行った。DHA をはじめとする多価不飽和脂肪酸の水酸化に関わる酵素として一般にリポキシゲナーゼやシクロオキシゲナーゼの他、シトクロムP450酵素の関与がよく知られている。研究対象とするDHA由来新規抗炎症性代謝物14,20-diHDoHE の産生機構を明らかにするべく、種々の脂肪酸代謝酵素をクローニングしてHEK293 細胞に過剰発現させ、基質を加えて incubation した後に培養上清中に含まれる代謝物の量を LC-MS/MS で測定することで目的の代謝物を産生する活性を各種脂肪酸代謝酵素について調べた。現在までのところ、研究課題に掲げた14,20-diHDoHE を顕著に産生する酵素については未だ同定出来ておらず実験条件の改善等、検討が必要と考えられる。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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