2014 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質間相互作用予測に基づく創薬ターゲット探索のための並列計算システム開発
Project/Area Number |
14J30002
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大上 雅史 東京工業大学, 情報理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | バイオインフォマティクス / タンパク質間相互作用 / タンパク質ドッキング / オフターゲット探索 / タンパク質立体構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,タンパク質間相互作用予測システム「MEGADOCK」の大規模並列化並びに高度化を行い,大規模な相互作用ネットワーク予測を行うとともに,網羅的な薬剤のオフターゲット予測を効率的に行うための方法論を開発するものである. 初年度はMEGADOCKの大規模並列化,特にGPUクラスタ上での並列化とMany Integrated Core (MIC)上での加速を主目的とした.前者では,GPUクラスタ上で並列計算が実行可能なタンパク質ドッキング計算システムであるMEGADOCK 4.0を開発し,本システムの並列性能をノードあたり12 CPUコアと3 GPUを備えたTSUBAME 2.5スーパーコンピュータで測定した.結果,35ノード実行に対する420ノード実行時の強スケーリング値0.98という良好な並列化効率を達成した. また,GPUやMICのようなアクセラレータを実際のアプリケーションに適用した場合の効果は,アクセラレータとアプリケーションの特性に依存することを受け,本研究では前述のGPUに加えてMICによる高速化を行い比較した.MICに関してはオフロードとネイティブの2通りの実装を行った.結果として,GPUへの実装はMICへのオフロードでの実装と比較して約5倍の性能を達成した.一方でMICへのネイティブでの実装は,新しいコードを追加することなく利用できるという移植性における利点を有する.しかし,MICのメモリ容量の制約のために対象のタンパク質ペアのサイズが大きくなるにつれ,利用できる計算コア数が減り,パフォーマンスが落ちるという問題があった.MICへのネイティブでの実装の全体としての性能は8 CPUコア(1 ソケット) と同程度であった.これらの結果より,本研究で対象としたタンパク質間ドッキングの高速化においては,MICに比べGPUがより優れていると言える.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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